3.《ネタバレ》 最初の場面から下品でビックリした。
アルバートがほとんど一人で喋ってたなぁ、、、。
あの役の俳優さんが台詞大変そう。
ホントうっさい、声が大きい人ってイヤだね~自分の事ばっか話しちゃってさ~って思った。
この作品は決して気持ちの良いもんではありませんよ。
ゲロだの、腐った肉や魚介類に悪臭に蛆だの、アルバートの下品な言葉使いだの、
きわめて不快指数が高いです。
しかし何故か美しい。不快なものが「美しさ」を高めているのか、何故か美しく感じてしまう。
「美」と「酷」は相反するもので、しかしお互いがお互いを引き立てあうものだとある人はいいます。
だから何故か僕には、あのトラックの腐った肉が強烈な美しさを放っているように感じた(それは偏に僕の変態趣味によるものかもしれないが)。
しかし映像から「におい」まで感じ取ってしまうほど感覚の鋭い人には、あのトラックの腐った肉の場面は強烈過ぎると思います。
「強烈な悪臭」っていうのは生理的にダメだ。ついつい顔を歪ませてしまう。
だからあの場面は強烈な印象を受けた。
マイケルの殺され方がとても残酷で、参った。
強烈な「赤」がとにかく印象的だった。レストランの豪華でお洒落な感じが良かった。
レストランが真っ赤なのに対して洗面所が真っ白だったのもまた凄いセンスだ。
レストランとは全く違う空間を出していて効果的だったと思う。
ソプラノで歌う少年の歌声がとても美しく、この下品な作品に崇高な雰囲気をあたえていたように思う。
最後の「料理」が運ばれてくる場面は不気味だった。
色彩、デザイン、音楽、映像も美しく、下品なようで実は品があるのかも。
しかしとても生々しい。
この作品には独特の美学があるようだ。
とはいっても、婦人用トイレに入ってきて、まだ女性が入っている便所の個室の扉を次々と蹴飛ばしてゆくアルバートを見て、「この男ほんとサイテーだな!」とか思っちゃいました。
ベストオブ「最低な男」映画ですよ、コレは。