4.《ネタバレ》 現在(いま)のアニメと違って当時のアニメの吹き替えは
経験のある声優さんがやっていただけあって声に迫力がありつい見入ってしまう。
原作とはまるで違う内容であるが自分はこちらの方が数倍面白いと思う。
大友克洋がまだ駆け出しの頃のキャラデザであるが
既にこの頃から他のアニメ作品と一線を画した特徴的なデザイン力だ。
超能力の見せ方としては一番オーソドックスな感じだが単純に楽しめる。
当時学生の頃、東丈が叫ぶ「絶対零度(ぜったいれいど)!!」とか
ルナ姫の「円型誘導(えんけいゆうどう)~!!」とかの掛け声が
クラスで流行った記憶がある。
また神の様な存在のフロイ役の吹き替えをしていたのは
『もののけ姫』でモロの君役をしていた美輪明弘が好演。
当時から妖しい声を出していて作品に強烈なスパイスを与えている。
カフーが丈の【絶対零度】にヤラれて凍りつき崩れていく様は
物凄い重量感に溢れていてアニメならではの描写だ。
美術も素晴らしく富士山の爆発して歪な姿やNYの街並みの崩れ方など
観る者に圧倒的な存在感を与えてくれる画力だ。
最後に東丈の姉・三千子の超能力【残留思念】には
背筋が凍るほどの怖さと猛々しさが両立していて一番印象に残っている。
母(丈の立場上)は強しといったところか。