24.《ネタバレ》 まず最初に、謝りたい。
全国の寅さんファンのみなさん、ごめんなさい。
今まで「ぷっ(笑)寅さんとか何が良いのか全っ然分からない」とか「渥美清の何がいいの?」などと、見たこともないくせに勝手な先入観で「つまらなそう」と決めつけていて、ほんっっっとうにすみませんでした。。
何かと気の合う、好みの合う友人に強く勧められ、今般、わたくし齢35にして初めて寅さんを鑑賞いたしました。
記念すべき第1作を私の人生初寅さんにできたことは、とてもラッキーですね。
結論。なんて面白いのでしょうか!
渥美清の凄さが、やっと分かりました。名優ですね。
彼が織りなす江戸っ子のべらんめえ口調の、なんて聞き心地の良いことか…
まるで落語か、ちょっとした歌を聴いている気分にさせてくれます。
そして物語のテンポの良さ。
まったくダレることなく軽快に物語が進んでいくのに、きちんとストーリーが成立しているのはすごい。
時間の長さを忘れるし、見ているこちらも引き込まれてしまう。
これも寅さん節が大きく貢献してるがゆえと思いました。
特筆すべきは、寅さんと彼を取り巻く人々の人間模様。
笑いあり涙ありで飽きさせないし、俳優陣に芸達者が多いからか、セリフだけでなく表情で魅せてくれるのがまた良い。
昔の女優、俳優さんは、目の演技が本当に上手いですね。
私は志村喬さんが好きなので、図らずも彼が出演していたことで、殊更この作品への思いも強くなりました。
結婚式のスピーチシーンは、彼の独壇場とも言えますね。思わず嗚咽を漏らしました。
寅さんシリーズ初見ということもあり、自分が作品としての正当な評価が出来ているかは自信がありませんが、初めての寅さんは私にとっては「衝撃」の一言です。
もちろん、良い意味で(^^)
人には好みがあるので無理強いは良くありませんが、もし以前の私と同じような「寅さんイメージ」を抱いている人がいるなら、騙されたと思って一度見てみて欲しいです。
見終わった後はきっと、あなたの心はあたたかくなっていると思いますよ。