2.『プラトーン』におけるトム・ベレンジャーとウィレム・デフォーの配役については、オリバー・ストーンは、それまでのイメージを逆にしてみた、みたいなことを言ってたような気もすれば言ってなかったような気もするのですが、これはつまり、トム・ベレンジャーが優男イメージでウィレム・デフォーが極悪イメージ、ってことなんでしょう。でも結局、『プラトーン』のイメージがそれを上書きしてしまって、トム・ベレンジャーはどっちかというとコワモテのイメージ、ウィレム・デフォーは顔はイカついけどひょうきんなオジサンのイメージ(要はエンケンさんみたいな感じ)、になってしまって。
で結局、トム・ベレンジャーは凄腕B級スナイパー、トーマス・ベケットになり果ててしまった、と。
なにせこのトーマス・ベケットという主人公、凄腕スナイパーにしちゃあ、寡黙さが足りない。よくしゃべります。いいオジサン風。
例によってポンコツそうな相棒と組み、例によって暗殺を請け負うものの、ちょっと意外な展開になって行き、路面電車を使った派手なアクションもあったりして、激安映画にしては見どころ満点。相棒役もただポンコツかと思ったらそんなこと無くって、二人の関係もしっかりと映画の見どころの一つになってます。終盤における廃墟の中でのスナイパー対決なんて、コレ、かなりシビレてしまいました。カッチョいいったら、ありゃしない。
いや、褒め過ぎているという自覚は、あります。ご心配なく。