《改行表示》25.《ネタバレ》 ジャックとエンゾの海物語と、ジャックとジョアンナの陸物語を軸に物語は進む。エンゾは素潜り大会で優勝することに生き甲斐を感じている。海の魅力に憑りつかれて、恋人は精神集中を妨げる存在でしかない。ジョアンナは平均的な女性で、ジャックに一目惚れ。ジャックは自由人というより求道者。母は不在、父は漁で事故死し、天涯孤独で育つ。人づきあいや恋愛に疎く、社会人として未成熟。海の魅力というより”魔力”に憑りつかれている。エンゾからは「人間より魚に近い」と言われる。彼にとって素潜りは海の意識(宇宙意識)と繋がる方法。「海の中にいると辛い」理由は「上がってくる理由が見つからないから」。深海は全ての生物の生まれた故郷であり、自分もいつかは胎内回帰するように母なる海に還りたいという宿望がある。深海「グラン・ブルー」には死を超えた何か(理想郷)があると信じている。彼のイルカへの愛は常軌を逸したもの。ジョアンナと初対面のとき「前に会ったね、君はイルカに似ている」という。テレパシー能力の持ち主で、イルカへの愛と女性への愛が同質化している。イルカの写真を見せて「僕の家族」。イルカと手信号など使わなくとも交信可能。元気のない水族館のイルカを勝手に連れ出し、海でリハビリさせる。ベッドに寝ている恋人そっちのけで、海で一晩中イルカと遊ぶ。一方恋人との交信は不得手で、恋人の言うことを聞こうともしない。そんなある日悲劇が起きる。エンゾが素潜り事故で亡くなったのだ。ジャックは遺言通り、エンゾをグラン・ブルーに還してやるが、その戻りに彼も潜水病にかかり、生死の狭間をさまよう。その夜ジャックは不思議な幻影を見た。天井から荒海がのしかかるように侵入し、部屋を満たすのだ。そこには不安や恐怖はなく、イルカは楽しそうに泳いでいる。天啓を受けた彼は船で素潜りできる沖に向かう。グラン・ブルーに何があるか確かめるためだ。恋人は止めるように懇願するが、聞く耳を持たない。妊娠の事実を告げても同じ。諦めた彼女は「行きなさい、私の愛を見てきて」と送り出すしかない。彼がグラン・ブルーに達すると、イルカが迎えにきていた。こうして彼は彼岸の人となった。この映画に癒し効果があるのは、海やイルカの美しさもそうだが、主人公のように家庭や社会生活の煩わしさを捨て去り、自然に還りたいという願望を充足させてくれるから。このジャンル唯一孤高の作品。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-09-14 06:44:06) |
《改行表示》24.2011.7/23 2回目鑑賞。ジャン・レノの印象が残ったのはこの作品からでEnzoの役名も印象に残っている。主役3名の個性は最高のキャスティング。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-07-23 13:43:31) |
《改行表示》23.この作品で初めてジャン・レノという俳優を知った。強烈に印象に残って、すごい俳優だと思った。 独特の世界観で誰にでも勧められる映画ではないかもしれませんが、たまにはある意味孤独な世界に浸ってみるのもいいかも。映像も綺麗ですし。 スザンナ・アークェットがキュートで良かったな~ 【鉄仮面】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-01-28 00:25:15) |
《改行表示》22.映像が美しい!それだけで私には充分です。 見た目にはひどく不味そうなパスタが「美味しそう」 【ボロミ】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-01 15:46:42) |
【くまさん】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-05-17 03:47:21) (笑:1票) |
《改行表示》20.《ネタバレ》 自分の世界でしか生きれない「男」の不器用さとそんな男を愛してしまった「女」の哀しさが見事に描かれた作品。 確かに、男という生き物は同時に二つのモノを手に入れることはできない不器用な生き物なのではないかと改めて思う。 そして、この映画ではきちんと一方のかけがえのない存在である「愛」を捨ててまでも得たいと思う世界が美しすぎるぐらいに描かれていた。なぜ海に潜るのか、特に説明もないし、そんな理屈などいらない。「そこに山があれば登るように」男たちは海に潜り続ける。そんな理屈では言い表せられない姿が非常に美しかった。また、同じ世界に生き、そして同じ世界を見ることが許された二人のライバルの「友情」も美しかった。 マイヨールがエンゾを海へ葬るシーンとマイヨールがイルカと共に海へ消えていくラストも脳裏から離れることができないほど美しすぎた。 さらに個人的に大好きなシーンは、女の一大事である妊娠をマイヨールに告げようとする際に、ちゃんと聞いてもらおうと思いあえてマイヨールのフィールドである海をその舞台に選んだにもかかわらず、しゃべる前にマイヨールがどこかに泳いでいってしまう姿が非常に興味深かった。二人の生き様の違いが見事に表現されていたシーンであり、あの場面でこの映画は傑作だと思った。 また、最後の深夜の海で発射するロープのようなものをジョアンナに渡し、ジョアンナが「私の愛をみてきて」と言うやり取りをみると、マイヨールも不器用ながらジョアンナを愛していたし、海へと送り出したジョアンナの愛の強さもうかがいしれた。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-05-06 03:33:19) (良:2票) |
《改行表示》19.リュックベッソンはいつも役者の魅力を引き出す撮り方をする。 この映画も例外ではなく3人の役者の魅力を最大限に引き出すことに成功している、この監督の映画は全てが美しい作品に仕上がっている、それは例えレオンやニキータの「殺し」のシーン一つ取っても言える事だと思います。 音楽も良く癒される感動が得られます。 |
18.トイレにテレビが付いてたらいつも映像を流してたいですね。雑音も無いし映像もキレイだしなんとなくお洒落だしとなんか自分が排泄行為をしてることを忘れそうです。 【tetsu78】さん 8点(2004-07-04 04:00:46) (笑:1票) |
《改行表示》17.エンゾの登場シーン。この映画でジャン・レノをはじめて見たのでもの凄いインパクトだった。 【ナオちん】さん 8点(2004-06-13 01:52:38) |
16.古レンガな町並み、小さい車、山盛りパスタ・・こんなイタリアンな雰囲気ってまじかっこいい。内容も最後の耳血シーンを除けばかなり好き。この頃のリュック・ベッソンはいい監督だったな。 【モチキチ】さん [DVD(字幕)] 8点(2004-03-14 12:44:54) |
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15.「誰よりも深く潜る」ということをストイックに追求する二人の男の姿をロマンチックにまとめた作品。陸上と海中がそれぞれ「公的なものと私的なもの」、ないしは「人工社会と自然」のメタファーであるとするならば、海中を選んだジャックには共感を覚える。物語の舞台は地中海、あの青空と海を見ると行ってみたくなるなぁ。 【虚学図書之介】さん 8点(2004-03-09 19:22:39) |
14.何というか…見終わった後 物凄く生きる希望を失います。ね。深夜とかには見たくないし、放送してほしくない~…。あぁ、思い出しただけでも気分がブルーに。でも そんな後味も好きなんですけど。 【リブロース】さん 8点(2004-03-04 21:58:46) |
13.《ネタバレ》 主人公は人間の格好をしたサカナ。心はもう全く海に捧げている。陸のサカナはポツンとした存在で、海が恋しくて、狂おしいほど恋しくて、友が海で逝ってしまったのがまたやるせなくて、最後はとうとう海に消えていく。これを見た後の切なさはたまらなかった。魚や海になりきれない人間の「生」、そして彼がただ一人心のそばに置いた女性が、普通に泣いたり笑ったりするありふれた人間だったのも切ない。だけど「行って、私の愛を見てきなさい」と主人公を送り出す彼女はすごい。あの一瞬で聖母になった。あの方法で彼を解放した深い想いと迫力に、同じ女として脱帽した。書いていてまた切なくなってきた。 【のはら】さん 8点(2004-02-10 20:15:58) (良:1票) |
【ぽめ】さん 8点(2004-01-10 18:09:10) |
【its】さん 8点(2004-01-05 01:59:55) |
10.主人公の静かでストイックな生き方に惚れました。 【ロイ・ニアリー】さん 8点(2003-12-12 12:02:09) |
9.体験ダイバーの分際で申し訳ないが,「だから海は最高!」と目が輝いてしまう映画。静かだけど筋金入りの「男のロマン」もほんとにカッコいいね。海面を眺めるよりも,海中から青空を仰ぐ方が断然好き。何度も観たい作品。 【ロウル】さん 8点(2003-11-07 13:59:07) |
8.この映画は脚本がとても良いと思う。だから良い映画になっている。 【つちのこ】さん 8点(2003-10-30 10:11:59) |
7.美しい映像というのは作品を語る上でよく出る言葉であるが、この映画の場合、素晴らしいものは、その美しい青である。海というものはその存在のみで美しく、素晴らしいものだが、その魅力を100%映像として引き出すのはとても難しいことだと思う。この映画の偉大なところは、海の青を、その魅力を全力をもって映しつけ、主人公の海に対する狂おしいほどの純粋な思いを描き出したことである。 【鉄腕麗人】さん 8点(2003-10-16 01:36:26) |
6.エリック・セラの音楽が最高に良かったです。映像も素晴らしく今でも映画のシーンが音楽と共によみがえってきます。しかし最後はあれでよかったのかという点と日本人の登場シーンに?なので8点で。 |