2.おう!これまたびっくりするような美の世界!何て言うのかなあ?最近の映画では、なかなかお目にかかれない美しい世界とでも言いますか、とにかく物語そのものよりもため息の出るような美しい映像に酔いしれました。中村錦之助と言えば男の中の男を活き活きと演じる本物の時代劇のスターの中のスターというのが、私の描く中村錦之助像であり、同じ内田吐夢監督の「宮本武蔵」シリーズやその他マキノ雅弘監督の「次郎長」シリーズや他、任侠ものなどで見せる一面とは違った今までに見たことのない初めて見せる新たな一面を見た気もします。上手く説明できないけど、とにかく中村錦之助は単なる時代劇俳優ではないということがこの作品を観て改めて解った気がする。またそんな中村錦之助が惚れる良い女を演じている有馬稲子の美しさ、更に片岡千恵蔵の存在感、さすがの一言です。また一つ、内田吐夢監督の映画で見応え十分の作品に出会った。