1.《ネタバレ》 ジョン・フォード監督と言えば西部劇、アクションの監督というのが一般的な考え、意見であろうが、そんな中でこうもまた笑えてホロリとする喜劇を撮っているというのには驚かされる。死刑宣告を受けて絶望の中にいる甥っ子に対して何とか生きる望み、夢を託そう!何か楽しいことを見つけてあげようではないか!という船長の心意気、優しさ、インチキ臭いやりとりで汽船レースを優勝してしまうという何ともこれまたハチャメチャさの中に肉親への愛情が感じられる。ジョン・フォード監督作品の中ではけして、傑作という部類には入らないかもしれないが、作品全体を包むユーモアと優しさにジョン・フォード監督の人間味を感じ、こういう映画もまた撮れるそんなジョン・フォード監督が私は好きでたまらない。