1.《ネタバレ》 まず一言!流石!流石である。フィリッツ・ラング監督、やはりこの監督はただ者ではない。モノクロの画面からひしひしと伝わってくる復讐劇としての怖さ、女の怖さ、全編モノクロであることがその怖さを更に醸し出している。何しろセットの素晴らしさ、確かに昨今の映画のような派手さは無いかもしれないが、子供騙しのお子様ランチ的な映画には無い映像作家としての素晴らしき映像センスの前にはCGなんてものがどれだけ映画において邪魔していることかよく解る。後半のジークフリートが戦う森の中での場面の緊張感とジークフリートを殺された恨みを晴らそうとするクリームヒルトの深い愛と悲しみとやるせなさ、女の復讐への恨みの怖さ、さて、この続きが気になって仕方ない。愛するジークフリートを殺されたクリームヒルトのこの後、どのような行動に出ることか?楽しみである一方で観るのが怖かったりもする。なにわともあれ、面白い映画である。