3.ラジオのクイズ番組司会者と助手兼運転手の友情を描いたロードムービー。かつての栄光と現在の凋落、そのことに一番自覚的なのは、おそらく主人公のミシェルだったのだろう。村上春樹の名作「ダンス・ダンス・ダンス」の一節を思い出す。「踊り続けるんだ。なぜ踊るかなんて考えちゃいけない。」踊り続けることが辛くなった時に、初めて僕らはその意味の不毛さに辿り着くのだろうか。だけど、意味の不毛さなんて最初から知っていたんじゃないのか。ただそれを見ようとしてこなかっただけで。僕らに必要なのは踊り続けるためにネジを巻くこと。 その行為自体がささやかながら大切な場合もあるのだから。。。そんな声が聞こえてくる。