1.《ネタバレ》 N・ケイジ、D・ホッパー、J・T・ウォルシュのうつろさもいい。欲望渦巻くスモール・タウンものっていうのか。砂漠の中の無法地帯って感じ。関わってはいけないものに関わってしまう、本来通過するだけだったはずの主人公。間違えられて殺人を依頼され逃げようとするのだが、いろいろな要因によって何度もWelcome RedRockに戻ってきてしまうの。ここらへんのストーリー展開はなかなか。保安官や殺し屋やの出はいりが楽しい。ホッパーによる警官殺しがなければ、悪人以外の犠牲者はなかったことになるのだが、まあ名誉の殉職ということで目をつぶろう。踏切りで列車の寸前に横切るってのは多いが、並走して斜めに追い抜いたのは新鮮だった。慾に溺れた人間たちの町を通過するって地獄めぐりの設定で、彼自身無人スタンドで金を盗まなかった冒頭の姿勢が基調になるわけ。積極的な善人ではないが、悪に染まらずに逃げ切れる、いう。