2.《ネタバレ》 名作「八月のクリスマス」を作ったホ・ジノ監督らしい、すばらしい映画だった。ストーリーはゆっくりとそしてきわめて静かに進んでいく。この監督は男女の微妙な感情を実に見事に描き出すが、他の監督では決してこのような映画は生まれなかっただろうと思う。
「四月の雪」タイトルこそ「八月のクリスマス」と同様な季節外れの名前だが、これが実に意味深長なものがある。伏線になるのが二人の会話、片方が「春」もう片方が「冬」が好きだと言う。そして「春に雪が降れば良いのに・・・」と続く。この現実起こることがなさそうなことが、映画のラスト起こる。それで結末は十分にわかるので、少なくともラストに関しては完全版よりこっちの方が良いはず。
重ね重ねだが、ラストシーンの雪の映像は実にきれいで印象的だ。