1.《ネタバレ》 コメディかと思って油断してたら、真面目な感動作だったので驚いた。
二役を見事に演じ分けた森山未來も素晴らしかったし、両ヒロインも魅力的でした。
上野樹里が妙にエロくて、今どきの軽い女かと思わせておいて、実は一途でいい女というギャップが良かった。
2人があそこまで惚れ込むのも納得。
内山理名の出番は少なかったけど、こちらもかなりのいい女でした。
玉鉄との後日談がとても気になります。
戦争の勝敗をちっちゃい問題と言い放った終盤の展開には思わず泣いてしまいそうでした。
ラストシーンの演出も上手くて、なんだか切なくて複雑な心境です。
但し、この作品は見方によっては戦争美化にも繋がりかねない危険性を孕んでる。
特攻が非人道的な行為であるということを強調する演出が随所に見られたけど、最終的に主人公は愛する人を守る為に特攻の道を選ぶというのだから、逆の立場から見ると酷い話である。
あの特攻で命を奪われたアメリカ兵の家族のことを思うと、手放しでは喜べない。
この作品が史実を映像化しただけのものなら、そういう不幸な出来事があったと納得するしかないけど、タイムスリップしてあの状況に置かれたんだから、なんとかして特攻しない道を選べなかったもんだろうかと心が痛む。
アメリカ人の青年がタイムスリップしてエノラ・ゲイに搭乗するという作品があったとして、やっぱりラストシーンでは原爆を投下してしまうんだろうか。
そんなことを考えさせられる深味のある作品でした。