2.《ネタバレ》 菅原文太と川地民夫の「まむしの兄弟」、ちょっと、「悪名」における勝新と田宮二郎の絶妙コンビを思い出したりもするけれど、コチラの方が遥かにメチャクチャ。
まるで、人間はどこまで短絡思考が可能か、の限界に挑戦しているかのような。
自分は大抵、考えが浅いと思っている人でも、この作品を見れば、ああ、世の中にはこんな思考回路のショートカットがあり得たのか、と驚くことでありましょう。
というくらい、つまりバカ過ぎて意表をつかれるくらい、おバカな二人組。彼らを取り巻く様々な人々が、脈絡なく次々に登場してきたと思いきや、彼らの間には思わぬ繋がりがあったりして、これまた意表を突かれます。
クライマックスでは銃にドス、ダイナマイトまでも使用しての激しいアクションが展開されます。雨の中の二人の後ろ姿、その背中を流れ落ちる刺青が、愛嬌を感じさせるとともに、仄かな哀愁も漂わせるラストとなっています。