1.《ネタバレ》 観終わった後、「やられた・・・」と思いました。恐るべき19歳ですね・・・この監督は。まず、誰かの自殺を思わせる結末を最初に提示することによって、観客である我々はまるで探偵小説の犯人探しをするかのように、自殺者(自殺とは限らないが)探しに最後まで没頭してしまいます。そして、最後に結果が提示されると同時に、まるで営利なナイフのように監督の伝えたいテーマが我々の胸に刺さって来て、これが本当にハッとさせられます。
人間誰しも心の闇を抱えています、特に多感な10代ならば尚更です。その中で、そのプレッシャーに耐え切れず死を選んでしまう人もいる訳ですが、その人は決して特別ではなく「彼(彼女)は○○だから死を選んだ」といった公式は無いというような事をこの作品を観て感じました。
まあ、いろいろ目を塞いでしまいたくなるような生々しい場面もありますが、いろいろと考えさせられる良い映画でした。