12.《ネタバレ》 原作未読で観ました。
中学生の時のエピソードと「熊本さん」との友情には泣かされました。
再会する時も名前を呼び合うだけで、時間も空間も超えてしまえる強さを、二人の女性がつちかいながら成長したいったことに感動しました。
中学校の教室の隅にひっそりといる「こういう女子たち」を描いた作品は、これまで観たことがなかった。
必ずクラスにふたりぐらい、こういう子っているんですよね。
どうしても「松子」と比較したくなる作品ですが、
「森田・熊本」部分だけでも、この映画の価値はあると思います。
どんな時も、どんな環境でも、誰かが支えてくれていることに気づくことができれば
人は生きていけると思える。
「松子」と「ちょっと似ていて、ちょっと違う」女性映画です。
*~DVD化されて再度、鑑賞~
この映画のメッセージが最後の幸惠の「幸も不幸もない。人生は素晴らしい。」というセリフに凝縮されていることを痛感しました。
気仙沼時代にイジメられ、女子グループに駒として利用され、互いに傷つけあう中で、生涯続く「熊本さんとの友情」という「宝」を得る。
ダメ男のイサオを支え、ダメ父まで抱え、喜ばれない妊娠、更に事故にあう・・という中で知る「支えられている幸せ」。
キリスト教の「貧しきものは幸せである。天国は彼らのものである。」に通じる「足らぬ中で、足るを知る。」という心象。
まさに松竹らしい人情劇だと納得です。