2.《ネタバレ》 こーゆー猟奇犯罪サスペンス、好きです。この映画は娯楽に徹しています。ハラハラするし、ドキドキもするんですが、割と肩の力抜いて見られるんですよね。そーゆーの好きなんです。これを『適度』と言うのでしょう。
閲覧数が増えれば増えるほど、死の装置が稼動していく仕掛けは見事。こんなアイデアよく思いつくもんです。FBI捜査官が記者会見で『閲覧すればあなたも殺人の共犯です。』と呼びかける。ところが意に反して閲覧者は減るどころか増える一方。そりゃそうでしょ。主人公だって劇中で警告していたじゃん。
ネット社会に潜む危険性を極端な形で映像化。不特定多数の人たちが好き勝手に鑑賞できるネット社会への警鐘。それを説教臭い形ではなく、あくまで娯楽サスペンス、エンターテイメントという形で提供してくれる。こーゆー映画大好きです。
殺しのギミックは『ソウ』っぽくて好き。しかも1人目⇒2人目⇒3人目となるにつれて過激度が増していく演出。よくわかっていらっしゃる。『怖いもの見たさ』という人間心理を上手につついてきます。
更に3人目の犠牲者にグリフィンをもってくることで、『他人事ではないんだよ』という雰囲気が一気に強くなり、緊張感が一層高まります。ここでグリフィンを選ぶのが絶妙ですね。最初の2人が助からないのは明らかだし、主人公の女性捜査官が助かるのも明らか。グリフィンのような生かされても殺されてもおかしくない立ち位置の人間を3人目にチョイスするのは、絶妙な人選だったと思います。
社会性とエンターテイメント性のバランスがとれた良質サスペンスです。