14.《ネタバレ》 ドキュメンタリー的な部分と、ドラマ部分(どうしても、劇映画としてまとめるために取ってつけた印象…)が噛みあわない気がするのは、これ以降の是枝監督作品と同様。けれど、この映画では「生前で一番の思い出を選んで下さい」と言うモチーフ、問いかけが、ドキュメンタリーのインタビュー形式とぴったり合っていて、自然に引き込まれました。是枝監督の作品では未だに一番好きな映画です。他者の思い出を再現する為にアレコレと工夫し、議論する「現場」の描写は、映画の撮影現場の暗喩を越えて「働く」ことや「暮らすこと」そのものにも思えます。「俺たち何の為にこんなこと~」ボヤく寺島進をはじめ、それぞれ内心で自問自答を繰り返す登場人物達が、みんな印象的でした。「胎児の頃の記憶が残っているケースもある」と言う雑談を聞いたあと、無愛想な小田エリカが風呂に潜る一連のシーンが好きです。選べなかった(見つからなかった?)大事な記憶を探そうとする姿に、つい感情移入…。ARATAの役職を引き継いだ、ラストでの小さな変化が、希望を感じさせます。(記憶、定かでないものを捉まえようとするモチーフには何故か弱いようで…)正直、クセが強い映画ですが、一度入り込めば、観るたびに映画の中の小ネタや自分の印象の変化を発見出来る面白さがあると思います。ARATAはじめ、役者陣も力みがなくて良かった。ざらついた建物の質感、空気が張りつめた冬の情景がキレイでした。静かで、不思議に明るい音楽もヨカッタです。 【i-loop】さん 8点(2004-09-18 02:29:50) (良:1票) |
13.監督の意図ははっきりとはわからないけど、なんだか明日もがんばろって、前向きになれる映画ですね。原ひさこが寺島進にさくらの花びらを渡すシーン、ぐっときました。人生をどう生きようか迷っている人にとっては、考える良いきっかけになるのでは。色々なタイプの、様々な考えの人が見えるのは、12人の優しい日本人を思い出しました。それにしても、是枝さんの映画はドキュメンタリーみたいですね。自然なやりとり、僕は嫌いじゃないです。 赤い靴のおばちゃんの笑顔がホントすてきや~ 【とむ】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-12-18 03:13:21) |
12.素人の主演者達が語る真実の思い出が、いい味出していてすごく良かったぁ。 特に赤い靴のおばあさん。どの俳優も、どんな演出も、この人には勝てていなかった。 まさに、真実は小説より奇なり、です。 鑑賞後、自分はどんな思い出と共に旅立って行きたいのだろうか、と真剣に考えちゃいました。 そして、まだ答えは見つからないままです。 ※もしも戻れるならいつ頃がいい?という問いに、大抵の人は「中学生の頃」と答えるそうです。 【なおてぃー】さん 8点(2004-09-22 01:42:14) |
11.物語設定のアイデアの勝利ですね。また、古い学校のような建物や、美しい映像も魅力的だし、ARATA君のたどたどしい演技も、ゆったりとしたテンポも、この映画の世界観にはマッチしていました。 【ころりさん】さん 8点(2004-03-09 02:51:48) |
10.とてもほんわかした映画だと思いました。何か暖かいような優しいじんわりした感じ、キャストの起用も良かったし、素人さんの演出も良かったと思う、ぎこちない感じ含。「大事な思い出を決めて映画を作る」自分だったら何も選ぶ事が出来ない気がする。まだ再出発の旅にに持っていけそうな思い出がない 【すの】さん 8点(2004-02-28 16:32:36) |
9.一言でゆうと、やさしい映画。 見終わってから考えさせてくれる映画ってのはそうそうないだけに、心に残りましたわ。 「一番大切な思いではなんですか?」一生悩みそうやなぁ…。 【ふくちゃん】さん 8点(2004-02-14 21:42:48) |
8.《ネタバレ》 佳作。結構面白いんだけど、そして好感は持っているのだけど、う~む、、、微妙。宗教色のない死後というイメージは受け入れやすい。わが身に置き換えて考えることも出来るテーマだ。しかし、ARATAが問題。あれはどうみても旧軍人には見えないよ。それに戦死(戦病死も含めて)はきわめて複雑で重い事態であって、ゆえにお盆の時には現世に「帰省」できる死者には深い苦悩が刻まれているはず。ARATAのあっさり系の容貌からはそれが読み取れず、どうしても共感しきれないところが残る。作品としてのインパクトにあとひと押しがほしかった。惜しい。 【バッテリ】さん 8点(2004-01-15 21:11:32) |
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7.《ネタバレ》 エンドロールが流れ出したとたん、鼻の奥にツーン・・・とくるものがあった。なんだ、これは。そして、それがしばらく残る。観始めてから「自分だったら何選ぶ?」と考えていました。かなり、真剣に考え、そんな思いとともに映画に感情を重ねていったら、素敵な台詞に「なるほど」と納得。“自分も人の幸せに関わってた”だったかと。カウンセリングやコーチングの仕事だなと思いながら、見終わった後、自分も癒されていました。 【きなこ餅】さん 8点(2004-01-04 11:21:57) |
6.天国への入り口で、ナゾの職員達が死者の想い出を映画にして見せてくれる。そのたった一つの想い出を胸に死者は天国に旅立つ。 俳優たちの他に一般の人も出演し、「一番大切な思い出」を語る。すごくゆったりしたテンポながら、内容の濃い映画。 この映画のアイデアはすごい。観る前にストーリーを聞いた時、最後は出演者たちの一番大切な思い出を撮影した「映画」を連続的に流して終わるのかと思いきや、全然違った。あるストーリーが巧妙に隠されていて、最後にハッとさせられた。 この映画を観て、誰もが思うだろうこと。今、死んでしまった時、「自分にとっての一番大切な思い出は何か」。 これ、思い浮かぶ人、いるのだろうか。「これからの人生」にそれはあるのかもしれないけれど、やっぱり最後は一生懸命生きる、と月並みな事しか思いつかない。 【ムレネコ】さん 8点(2003-11-26 00:46:55) |
5.死後に人生の最高の一瞬を映像化する作業は、映画製作そのままだと思いました。皆が持ち寄る特別の感情の集まりが、この映画での大きな共感に繋がっていると思います。そして最後に自分なら何を映像に残すのだろうかと、考えさせられました。 【ヨシオ】さん 8点(2003-10-24 23:01:04) |
4.《ネタバレ》 何年か前に観たけど、今でも良く覚えてるし、印象も良いまま。だから私の中では傑作ですね。もちろんフィクションですからこの映画のような死後の世界があるわけじゃないけど、やっぱりこう思います。この世もあの世も一人ぼっちじゃない。沢山の人の手助けによって幸せを手にする事が出来る。そして、自分も誰かの幸せの手助けが出来ているかもしれない。死後の世界に孤独だけを感じていた私は、この映画によって救われたような気がしました。 【tomomi】さん 8点(2003-07-29 15:13:46) |
3.この映画は観ているときより、観た後の方が考えさせられる映画だと思いました。観た後、自分の人生を振り返って、まだまだだなと思いました(笑) ARATAのおっとりした雰囲気が作品に合っていてとても良かったと思います。 【雅】さん 8点(2003-02-09 16:09:17) |
2.撮り方がとても面白かったです。新鮮な感じがしました。ただ一人演技が腐ったみたいに下手な人がいましたが。名前しんねーけど。邦画の中でも気に入っている方です。 【しゃぶ】さん 8点(2002-10-28 13:53:50) |
1.人間離れしたARATAの美形が世界観にマッチしてる。老人の話を丁寧に聞けるという観点でキャスティングした、という監督の話も納得。やさしい日本映画だった。 【姿焼き】さん 8点(2002-05-04 13:45:22) |