11.《ネタバレ》 9.11後のアメリカ、そしてアメリカ市民を描いた映画は何本か見ましたが、その中でも本作は好きな映画です。
序盤からずっと見ていて気が滅入りそうになる。ですが、鍵の登場以降、状況が少しずつ動き出します。
オスカー少年と、彼の周りいる祖父、祖母、母親、NYの色んなブラックさん。
大げさに感動をあおる演出や音楽は控えられていますが、静かで優しさにあふれた人間描写がいい。
9.11を忘れることなんて永遠に出来ないだろうし、悲しみが消えることも無い。
しかし少しずつでもいい。少しずつ前を向いていこう。
最後は9.11以降、心に負った傷がそう簡単に癒されるはずもない、アメリカに暮らすごく普通の人々に贈る、優しいエールのようなものを感じました。
一見意味不明なこのタイトルもいい。
たしかに、時にものすごくうるさくもあるけど、ありえないほど近い。
更にもう1つ付け加えさせてもらえればありえないほど優しい存在でもあるのです。