2.《ネタバレ》 妻に先立たれた75歳の父親がゲイをカミングアウト。人生の終盤を迎えても新たに“恋”をして人生を謳歌している。そしてそれは余命わずかであることが分かっても。
重さのある展開ですが、それを感じさせない、かと言って軽くなっている訳でもないクリストファー・プラマーがあまりにも素晴らしい。重さを感じさせないということでは、愛犬も見事に重要な役割を果たしています。
一方の息子は、人生に対しあと一歩をなかなか踏み出せず消極的。こういうナイーヴな人物像はユアン・マクレガーの得意とするところであり、抜群の安定感を見せてくれます。お相手のメラニー・ロランも抑えた好演を見せています。
新たな人生のスタートをきるのに年齢なんて関係ない。父の死を機に新たな人生のスタートラインに立とうとしている、晩年の父の姿を傍で見てきた息子の姿で終わるラスト。その横には彼女がいる。切なくほろ苦くも、優しさのある人生賛歌でした。