5.《ネタバレ》 H・G・ウェルズはSF作家として有名ですが実は本当にタイムマシンを作っちゃった。
しかもそのタイムマシンのおかげで切り裂きジャックを未来に逃がすことになる。
消えたジャックを追いかけて未来に旅するウェルズ。
そこで出会う女性がまた面白いことに、
のちのバック・トゥ・ザ・フューチャー3でドクの恋人役だった、
M・スティーンバージェンなのですから!
未来で上映中の映画がエクソシスト4というのも面白い。
私は偶然にもこの作品のすぐ前にエクソシストビギニングを観たのですが(4ですよ)
おお~!なんたる偶然な観賞とびっくりでした(笑)
しかもビギニングでユダヤの手首に数字の場面が出てきたのですが、
この作品でも出てきたので(質屋のおやじの手首です)面白かった。
ウェルズは社会主義者でユートピアを夢みていました。
だから第一次や第二次世界大戦も信じられません。
女性とのやりとりで戦争のことが話題になり、
覚えたての「第二次のころかい?」と聞くのですが、
「そんなに年いってないわよ、ベトナム戦争よ」
ここおかしいです。そりゃ知らない設定なんだから当たり前なんだけど。
他の役者も演技がおもしろいけどM・マクダウェル(時計じかけのオレンジ)が、
普通にお堅い真面目な役なのがかえって面白い。
ここまでコメディが面白い時代錯誤ネタで笑えるのはお得。
コメディだけじゃなくサスペンスも楽しめます。
切り裂きジャックに彼女が殺されることは未来の新聞でわかってしまう。
さてどうやってそれを変えるか?
後半はちょっとセンチな気分にさせてくれてホロリとしますよ。
音楽がまた壮大で派手で気になったのですが、
音楽製作がミクロス・ローザがキング・オブ・キングスやベン・ハーの人とわかり、
これまた壮大なSFで万人受けはしないなぁと感心(爆)
しかし観れば観るほどバック・トゥ・ザ・フューチャーに激似な作品ですが、
こちらのほうが6年も前なのです。
向こうの方が売れたのはおそらく誰にでもが感情移入できる、
普遍的で大衆的なテーマだからなのとCG演出の素晴らしさや映画の完璧さでしょう。
タイム・アフター・タイムは大人のそれもSFの(原作者とか)ファンに受ける、
とてもマニアックでいてよく練られた夢物語なのです。