3.《ネタバレ》 地方の足元にまだまだ眠っているシェールガスの開発により莫大な利益を得る大企業。
そしてその大企業が乗り込んできた、農業を中心に人々が暮してきた経済的には苦しい地方の小さな町。
さらにこの大企業の動きを聞きつけて乗り込んできた、自称環境保護団体の活動家。
これら様々な組織や人々の思いが交錯する町の人間模様を丁寧に描いていく人間ドラマ。
テーマは重いですが、大企業の人間と自称活動家と地元の人々の絡ませ方がとても巧い。
田舎町の風景描写に静かな音楽もうまく作品の雰囲気を和ませています。
どちらかの側に肩入れせず、淡々と第三者的にこの町の人間ドラマを見つめるような作品の視線も良かった。
マット・デイモン演じるスティーヴが町の女性アリスと出会った時点で、最終的な彼の選択は予想が付くのですが、
そこに至る終盤には全く予想がつかない大企業のしたたかさを思い知らされます。
終始淡々と小さな田舎町の人間模様を見つめながらも、しっかり考えさせられるものがあるドラマです。
昔洋楽にはまった40代としては、町のバーで生演奏で歌う”dancing in the dark”が良かったなあ…。