1.《ネタバレ》 こりゃあ面白い。音楽ものとしては、トミー・ドーシーやルイ・アームストロング、ライオネル・ハンプトンら当時の人気ミュージシャンが本人役で出演し、ゴキゲンなセッションを聞かせてくれます。こうした音楽にあまり関心のない私でも楽しめますから、好きな人ならたまらないでしょう。カラーで動いている姿が見られますし。ベニイ・グッドマンはダニー・ケイの同僚教授役ですが、やはりみごとな演奏を披露してくれます。
お話としては脚本がビリー・ワイルダーなので、例によって嘘をついてだますのが中心プロットですが、これはだました相手と最終的にくっつくので、後味はいいです。やはりこういう古典的な展開の方が、安心して見ていられます。また、音楽を使ったギャグが秀逸。冒頭の「求愛の歌と踊り」なんか、バカバカしくって大笑いしました。クライマックスの「騒音で物を動かす」というのも、なかなか愉快な使い方でした。これ以外でも、かなり笑わせてもらいました。別に期待していたわけではなかったのですが、予想外に楽しく拾い物。