2.《ネタバレ》 クリムトの絵とオーストリアにこんなことがあったんだと。
オーストリアといえばハプスブルク家でしょ、マリー・アントワネットの実家ですし、音楽の都と言われ、古典的チョコレートケーキのザッハトルテがあって・・・このような優雅なイメージだったんですが、そうなんですかそういうことがあったんですか。
でもまぁ、よくよく考えてみればオーストリアってほぼドイツ人で言葉もドイツ語なんですよね。
しかし、ヨーロッパの歴史はナチス、ホロコースト抜きには語れないということですね。
マリアのように裕福な人は国外に脱出できたわけですが、両親との別れのシーンは泣けてしまいました。
生きて再会することはない、今生の別れだとお互いわかっているしね。
アメリカ生まれの弁護士ランディですが、彼もルーツはオーストリアなんですね。
何もかも略奪され、絵画が5点だけ所在がわかっていたということですが、あのネックレスはどうなったのかしら?
実話ということで、ヘレン・ミレンの演じるマリアがどこまで本人に近いのかわかりませんが魅力的に描かれていたと思います。
言うことがいちいち洒落てるし、品よく皮肉でいいですね。
最高裁でのシーンも粋ですし、書類を提出する時の係の人は「オーストリア・・・カンガルーを見に行きたい」だし。
ユーモア、テンポの良さもあり、マリアとランディのキャラなど、ホロコースト関連ではあるけれど重苦しさはなく、
しかし歴史の真実を知ることができる映画ですね。