1.《ネタバレ》 ソンガンホはいいな~
10年ぶりの来日舞台挨拶(youtube)は大変魅力的。プロデューサー曰く「政治的な視点で見る必要はない、一人の人間が不正とどう戦っていくかを見てほしい」と。エンタメとして楽しんで!という舞台挨拶は、重いテーマの映画らしからず和やかで温かみに溢れるものだった。
ソンガンホがゆるぎない安定感で、成り上がり弁護士が正義の弁護士に変わっていく様を丁寧に演じる。若く貧しい頃、法律書欲しさに食い逃げしたクッパ屋のおばさんへの恩返しが絡んでいる。後半の法廷シーンではカメラ長回しで、ソンガンホの力のこもった熱弁を「どうだ見たか!」とばかりに写し出す。迫力満点!
映画のどこにも故ノムヒョン元大統領の半生とはうたわないが、「政治やるな」の言葉を残して自害した最期を思うと切ない。
オダルスがチョイ役で出てくるが、あまりにチョイ過ぎてちょっと物足りないかんじだった。