1.《ネタバレ》 ノルウェーの7人に1人が鑑賞したと言われる作品。
国王ホーコン7世はデンマーク王室の人間でノルウェーが国民投票で迎えた人物並びにナチスによる侵攻を初めて知る事に。
国家の一大事に、辞任しますという首相やナチス侵攻を手引きしたクヴィスリング(売国奴の代名詞として辞書に出ているそう)といった輩が居る中で、デンマーク人でありながら選んでくれたノルウェー国民の為にという国民ファーストの言動に心打たれると共に、国政に口出し出来ない国王に負担を強いる政治家の不甲斐なさが腹立たしい。
「父上のような国王にはなりません」面と向かって言い放つ皇太子との親子の本音の会話が印象深い。
駐在公使ブロイアーも国王に劣らぬ存在感で、実らなかった奮闘ぶりがやるせない。
ホーコン7世とヒトラー、共に国民に選ばれた人物でありながら、違いを見せつけられる秀作。