1.《ネタバレ》 とてもよい作品。ただ、“すごい”という印象は持てなかった。テレビシリーズがそれだけよくできていた、ということだと思う。【ネタバレ注意】テレビアニメからそうだけど、中学時代のトラウマから抜け出せない人ばっかり、という印象はある。もちろん、そういう心情や性格が交錯していくようすはうまく描写されているし、終盤にいたるまで自然かつ緻密。京都アニメーションらしく画が綺麗でよく動くのもいい。ただ、演奏シーンはやたらCGと手描きを駆使している感じが強く、もっと落ち着いて演奏を聴かせてもよかったように思う。あと、テレビシリーズに比べて曲がイマイチだった気がする。モトムと親との関係がやけにアッサリしていたのと、麗奈&滝先生に至っては何の進展もなかったのが“フィナーレ”としては残念。そもそも麗奈成分が少なかった。あと、初っ端から秀一&久美子という展開で「こりゃ別れるな」と思わざるを得ないところ、まあ、それなりの展開ではあったが、勢いでキスしそうになった割に別れちゃうとか、これは後輩に迫られてデキちゃうパターンという気がする。テレビでも“根はいい子”という描写されていたデカリボン先輩が夏紀に感謝を述べたり、卒業した先輩たちが最後に登場してちゃんと様子を見せていたりと、細部まで“行き届いている”ところはさすがである。