1.《ネタバレ》 前作では、スターリンの死後の権力闘争を、
なかなかぶっ飛んだコメディにしてしまったイアヌッチ監督。
そして本作では文豪ディケンズの自伝的小説を基にしたコメディとなっています。
ディケンズの原作を読んだことはありませんが、
原作にはない空気がかなり盛り込まれているんじゃないかと思います。
特に、バラエティに富んだ様々な人種の登場人物。
19世紀の文学の世界観を、社会が多様化する21世紀の現代に持ってきてもこんなに面白い。
イアヌッチの、文豪ディケンズへのリスペクトのカタチでもあったのでしょうか。
主人公の人生も、多くの魅力いっぱいの登場人物の人生も、まさに波乱万丈。
しかし悲観的ではない。誰もめげない、陽気な人生賛歌。
主人公を演じた、本作の世界観を象徴するかのようなデヴ・パテルがあまりにも素晴らしかった。