アステロイド・シティのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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アステロイド・シティ

[アステロイドシティ]
Asteroid City
2023年上映時間:104分
平均点:5.29 / 10(Review 7人) (点数分布表示)
公開開始日(2023-09-01)
ドラマコメディ
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監督ウェス・アンダーソン
キャストジェイソン・シュワルツマン(男優)オーギー・スティーンベック
スカーレット・ヨハンソン(女優)ミッジ・キャンベル
トム・ハンクス(男優)スタンリー・ザック
ジェフリー・ライト〔男優〕(男優)グリフ・ギブソン将軍
ティルダ・スウィントン(女優)ヒッケンルーパー博士
ブライアン・クランストン(男優)番組主催者
エドワード・ノートン(男優)コンラッド・アープ
エイドリアン・ブロディ(男優)シューベルト・グリーン
マット・ディロン(男優)
ウィレム・デフォー(男優)
マーゴット・ロビー(女優)
ジェフ・ゴールドブラム(男優)
スティーヴ・カレル(男優)
ルパート・フレンド(男優)
ホープ・デイヴィス(女優)
リーヴ・シュレイバー(男優)
ソフィア・リリス(女優)
リタ・ウィルソン(女優)
脚本ウェス・アンダーソン
音楽アレクサンドル・デスプラ
製作ウェス・アンダーソン
ジェレミー・ドーソン
製作総指揮ロマン・コッポラ
配給パルコ
あらすじ
「ネバダ州の砂漠地帯に位置するアステロイド・シティ。隕石の落下によるクレーターが観光名所のその町で、1955年に『ジュニア宇宙科学大会』の表彰式が開催され、受賞した5人の少年少女とその家族が招待されていた。しかしその最中、突如会場上空にUFOが舞い降り宇宙人が隕石を奪って行く。そして、町は軍により封鎖され人々は外出を禁止されてしまう…。」という劇中劇を中心に、その制作過程の舞台裏が、テレビ番組によって紹介されるという入れ子構造によって描かれていく。
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2.結論から言うと、好きな映画だと言っていい。
メインストーリーを極彩色豊かな劇中劇として映し出し、舞台劇のように描き出した現実描写を挟み込んだ入れ子構造は、意図的に難解で、映画世界に没頭しづらい。
けれど、その感情移入のしづらさそのものが、本作におけるウェス・アンダーソン監督の思惑でもあり、最終的には彼の生み出した世界に心地よく包みこまれていたことに気づく。
30年以上に渡ってハリウッドの第一線で、偏執的なまでの自分の世界観を描き出し続けるウェス・アンダーソンのクリエイティブがとにかく素晴らしい。

1955年のアメリカ南西部の砂漠の中の小さな街を舞台にしたストーリーテリングには、当時のアメリカ社会を投影した様々な要素が盛り込まれている。
エスカレートしていく冷戦を背景にした軍拡前提の科学者育成、女性蔑視が色濃く残る社会や、その中で苦悩する人気女優。揃いも揃って風変わりな登場人物たちが、実は孕んでいる人生模様の中で、そういった要素が、割とダイレクトに表現されていた。

映画作品の文脈として特に興味深かったのは、同時期に製作・公開されたであろう「オッペンハイマー」との類似性だ。
砂漠の中の小さな街“アステロイド・シティ”の舞台設定は、「オッペンハイマー」で原爆開発のために作られた街“ロスアラモス”ととても似通っていたし、キャラクターたちの人生観においても、共通要素があったと思う。
公開時「オッペンハイマー」と対峙するように話題となった「バービー」の主演マーゴット・ロビーが出演していることも興味深い関連性だろう。

と、時代設定を背景にして色々な社会的要素を詰め込み、宇宙人も登場するハチャメチャな映画世界ではあるけれど、その一方で本質的なテーマはシンプルだ。
詰まる所、主人公である父親とその長男である息子の視点を主軸にした、妻(母)を亡くした父子の喪失とリスタートの物語だったのだと思う。

おそらくは、主人公の父子も、劇中劇を演出する監督や脚本家も、ウェス・アンダーソン監督自身の自己投影であり、やっぱり本作は首尾一貫して、彼の極めてパーソナルな心象風景を描き出した映画世界だった。

描き出された時代背景や、物語構造を推察して様々なテーマ性を考察することも一興だろうし、思考を止めてただただお洒落な映画世界をファッション誌をめくるように堪能することも、本作の正しい観方だろう。
脳天気なコメディにも見えるし、シニカルなブラックコメディにも見えるし、社会性を踏まえた重い悲劇のようにも見える。鑑賞者によっては、傑作にも、凡作にも、駄作にも見えるだろう。
そういった様々な側面を踏まえて、とても懐の深い映画だと思える。
鉄腕麗人さん [インターネット(字幕)] 8点(2024-06-09 10:12:35)(良:1票)
1.《ネタバレ》 賛否両論あって然るべき作品ですね。私の場合、ウェス・アンダーソン監督については特に詳しい訳ではありませんが、今まで観た作品はどれもツボでして、本作についても大いに楽しめました。

極彩色のポップな画面、対照的なモノクロ画面、独特のカメラアングルと台詞回し。そこに豪華キャストがさり気なく散りばめられているという贅沢さ。実に魅力的です。

ただ、テーマはいろいろと受け取れてしまい少なからず混乱。単純にナンセンスコメディ的に楽しみつつも、社会派作品として、或いはヒューマンドラマとして、何かしら深いテーマがありそうだなと始終考えさせられもして、見事監督の術中にはまってしまった感がありました。

正直なところ、まだまだ咀嚼中。自分的にはウェス・アンダーソンワールドの難解な沼に一歩踏み込んでしまった感じです。再見すれば評価が変わりそうですが、第一印象を大切にして8点献上します。
タコ太(ぺいぺい)さん [インターネット(字幕)] 8点(2024-07-01 11:21:55)
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【点数情報】

Review人数 7人
平均点数 5.29点
000.00%
100.00%
2114.29%
3114.29%
400.00%
5228.57%
6114.29%
700.00%
8228.57%
900.00%
1000.00%

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