7.《ネタバレ》 さすがはエリア・カザン監督。若者のみずみずしい心の揺れ動きを見事に描いておりますね。
鑑賞しながら、自分の青春時代をひたすら思い出しておりました。あぁ、すごくわかるわぁって。
奥底から湧いてくる好きだと言うストレートな感情と家族からの抑圧の狭間で実に悩ましい。
今の感覚から見ると、「んもぅ〜、とっととやっちゃえばいいのに〜!」って思ってしまうんですが(笑)、
1920年代ではそうはいかんのでしょうね。
教室でワーズワースの詩の意味を問われるシーンが個人的には一番印象深かったかも。
少々突飛かなと思ったり、理解不能なセリフがないわけでもないのですが、人の行動は本来理不尽なものだったりもするし。
ウォーレン・ベイティとナタリー・ウッドの見事過ぎる演技にも感服。
農場に行って、バッドが結婚していることをそこで知る展開は胸張り裂けそうになった。
そしてまた同時に、大人になったバッドが完全に庶民化生活を送っているその落差が印象的だった。
これが成長なのね。あの頃の彼はもう過去のものとなったのね。
草原の輝けるとき、花美しく咲きしとき、再びそれは還らずとも嘆くなかれ、その奥に秘めたる力見出すべし。
国も年代も違っても、この詩の意味は共通普遍のものなんだなと思いに耽りました。