2.《ネタバレ》 先に韓国のテレビドラマ「ファンジニ」を観ていたが、あらためてこの国の芸に人生をささげる芸人たちにはうなった。本当は芸を産み出した先達たちの魂を実感してこそ、芸は完成するんだろうけど、ここでは父親が「答え」を先に教えてしまう。まぁそれが教育ってもんだろうけど。そして、その「答え」を感じ入るように、残り後半の人生を踏みしめて生きていく女性の主人公。非道いのが唄の芸を深める為に、娘を失明させちゃう、このおっさん。まったく芸を深めたいんなら、自分だけそう生きろよって言いたくなる。無責任に家族なんか持つなよ。こんな親父の芸術論が正しいのか?って言うのは、ラストの弟との共演で唄われる唄の内容に出ていたのかもしれないが、そこまでは理解できなかった。韓国の凄さは、まったく知名度のない女優がこんな名演技をしちゃうってとこ。そういえばこの弟。どっかで見たことあるなぁと思えば、韓国ドラマ「復活」のにっくきヤクザ役だった人。韓国ドラマを見ても分かるように、この国の役者は人材が溢れているとホント思う。
※2度目鑑賞後レビュー
完成された芸を観たいと思うのは、自分が特別な人間だと思うからではないか?
人権の時代に、大いに「?」の残る映画でもある。
人権の時代の完成された芸術の在り方。それは何だろうか・・