5.壁の向こうとコチラ側、という視覚的な効果も巧みに織り交ぜながら、実際に行われた西ベルリンへの脱出劇を、サスペンス感あふれる映画に仕上げており、歴史の重みを感じつつも、娯楽映画としても充分に楽しめる作品だと思います。ラストのトンネル内部の光景が、感慨深いですね。人間が人間の都合で“壁”を作り、それに対抗するためだけに膨大な苦労のもとに作られたトンネル。“壁”さえ無ければ無用のトンネル。発見されてしまえばもう使用できないトンネル。無駄といえばこれほどの無駄もない、しかし大変な重みを持つトンネル・・・。ところで、「命がけの脱出劇を取材して金儲けするアメリカのTV局」、それを描いた商業映画こそが、本作、だったりするワケなんですけどね~。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-12-16 19:08:32) (良:1票) |
4. ベルリンの壁が築かれた時代背景や複雑な統治状況、崩壊へ至った理由などは学びましたがその時代にトンネルを掘ることによって東ベルリンに取り残された家族を助けようとすることが実際に行われていたとは知りませんでした。緊迫感がとてもよく伝わってきて非常に良かったと思います。 |
3.正直、前半は若干かったるかったのだけれど、後半盛り上がってきて良かった。西ドイツに逃れた人々の家族や恋人に対する熱い想いには胸を打たれたし、東ドイツ当局との駆け引きのくだりもドキドキさせられる…しかし(以降映画の話から脱線)、東ドイツと西ドイツは統一されたが、もっと近くには未だ分断されたままで、しかもかつての東ドイツとは比べ物にならない程の酷い状況で暮らしている人々もいるという事を思わずにはいられない。自らの危険を顧みずに脱北者の支援活動をされている方々に、心からのエールを送ります。 【ぐるぐる】さん 8点(2004-08-09 19:34:43) |
2.コレって実話なんでしょ?まあたぶん少しは脚色してると思うんだけど凄いよなぁ~こんなことがあったんですね。面白かったです。 【イサオマン】さん 8点(2003-05-20 23:18:37) |
1.物語は東西のベルリンの壁ができる直前から始まり、やがてその壁を挟んでの脱出する側と阻止する側の攻防を克明に追っていく。残された家族を救出するためにトンネルを掘るという、共通の目的を持った人々の様々な思いが交差し、その人間模様が過不足なく描かれていく。その小気味よさ。そして多くの犠牲と障害に遭いながら、それでも生きていく希望を子供に託すラストは感動的ですらある。現代史の一断面を真正面から捉え、長尺で重苦しい内容でありながらも、ハリウッド製とはひと味違う、力の入った娯楽作に仕上げたローランド・ズゾ・リヒター監督の手腕は、高く評価されていい。 【ドラえもん】さん 8点(2002-10-12 14:52:45) |