奇跡の海のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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奇跡の海

[キセキノウミ]
Breaking the Waves
(Amor omnie)
1996年デンマークスウェーデンオランダノルウェーアイスランド上映時間:158分
平均点:6.38 / 10(Review 100人) (点数分布表示)
公開開始日(1997-04-12)
ドラマラブストーリー
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2020-10-20)【Olias】さん
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監督ラース・フォン・トリアー
助監督モーテン・アーンフレーズ(第一助監督)
キャストエミリー・ワトソン(女優)ベス・マクニール
ステラン・スカルスガルド(男優)ヤン・ナイマン
カトリン・カートリッジ(女優)ドド
ジャン=マルク・バール(男優)テリー
ウド・キア(男優)大型トロール船の船長
エイドリアン・ローリンズ(男優)リチャードソン医師
脚本ラース・フォン・トリアー
挿入曲T-REX"Hot Love"
エルトン・ジョン"Goodbye Yellow Brick Road"
ディープ・パープル"Child In Time"
撮影ロビー・ミューラー
製作総指揮ラーシュ・ヨンソン
配給ユーロスペース
あらすじ
スコットランドの海に囲まれた小さな町に住むべス(エミリー・ワトソン)は、最愛の伴侶ヤン(ステラン・スカルスゲールド)を得て、幸せの絶頂にあった。愛欲と安らぎに充ちた新婚生活も束の間、夫は仕事中の事故により、重症を負う。 夫の回復を懸命に神に祈るベスに、ヤンは言う。 「ほかの男と関係し、俺に聞かせてくれ。そうすることで、俺は生きられる」と。 夫のため、苦痛と汚辱に耐えつつ、手当たり次第に相手を求めてさまよう日々を送るベスに待っていた過酷な運命とは。
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12.『ダンサー』に続き本作を観て、トリアー監督が描きたいものの本質が「無垢な魂」であることに気付いた。
「無垢な魂」は身を守る術を持たない。「無垢な魂」は妥協により周囲と調和する術を持たない。それ故、頑迷なまでに愛を貫く。
しかしそれに触れる、汚れてしまった私はたまったものではない。
「常識」「道徳」「協調」「理性」「良識」といった、大人が持つべきとされる観念を真っ向から否定されたような嫌な気分だ。
監督はまた、そうした「大人の良識」も時として残酷に人を裁いていることを、教会を中心としたコミュニティを描くことで突きつけている。
個人的には、ハンディカメラによる撮影の手ぶれや、編集のジャンプカット、甘いフォーカスなどは、どうも気になる。こうした手法が生々しさを生んでいる面があることは否定しないが、ダンサーでも書いたとおり、撮影者の存在を強く感じさせるというマイナス面もある。
また、真に無垢な魂は、世間と相反する形でしか存在し得ないのか、疑問を覚えるし、ラストでこの残酷な物語をファンタジーに帰着させるというのもやや安易に感じる。
とはいうものの「無垢な魂」に触れた感動に涙を流すか、「理性なき愛の形」に嫌悪を催すか、いずれにせよ私たち観客が目を背けることを許さない吸引力のある映像に、この監督の並々ならぬ力量を感じる。
poppoさん [ビデオ(字幕)] 8点(2004-04-20 15:07:31)(良:2票)
11.《ネタバレ》 撮影現場をしのぶ。本当の様子は知らないが僕の予想では、休憩中でも世間話しようものなら、監督はなにも言わないだろうが、監督の怖さを知っている人たちからの「黙れ!」的な視線が突き刺さるんだと思う。刑務所のような独裁的な、辛いだけの仕事場になっているのではないかと思う。姉が病室でベスの死を嗚咽するシーンなんか監督からの言われようはすごかったんではないか。そういう撮影現場から産まれた映画である。イキモノが訴える何かすさまじいエネルギーがこの映画にはある。つくづく思うのだが、こんな潜在的なエネルギーを、なぜもっとハッピーな物語つくりに向けられないのだろうか。それともあれか、人間の感情は不幸の方向に発散した方が正の加速度がつくというのか?まあ確かにそうだが。ラース・フォン・トリァには一度、週末家族団らんで初めて買ったホームシアターのこけら落としで観るようなハッピーな気分になれる映画を撮ってもらいたい。そしたらきっとすごい。
内容に関しては、相変わらずこの監督はすばらしい。映画作り方法は残虐かもしれないがクオリティは本当によいと思う。そもそもベスは夫からの鬼畜な要求に最初から最後の最期まで抵抗を感じている。涙ながらに太った男にやらせてる。夫のためならと喜んで見知らぬ男にやらせているならばただのポルノ映画。悲痛な顔だからトリアー監督なんだな。この監督の存在自体が悲痛である。
no_the_warさん 8点(2004-10-31 16:50:29)(良:1票)
10.作風が受け入れられる事が大前提で批評すると、ラストで賛否別れる作品でしょうね。私は良かったです。ベスの純粋さがたまらない。
movie海馬さん [ビデオ(字幕)] 8点(2012-05-14 21:58:42)
9.《ネタバレ》 愛する者に殉ずる素晴らしさと危うさを、トリアー独自の目線でドッシリと仕立てた人間ドラマの佳作、と、解釈。

「愛する君のためなら何でもする。」つもりでも、「ある程度の事」「金以外の事」の二言を付け加えてしまう修行不足の私には、こんな生き方は真似出来ませんが。

しかし、問題の鐘は「迷える子羊ほど、愛しいってか?神様よ?何様だ?」と、思わず悪態をついてしまうラストシーン。何様も何も、神様なのだが。
aksweetさん [DVD(字幕)] 8点(2008-09-13 22:00:11)
8.《ネタバレ》 ラストにはどうも違和感を感じてしまう。べスにとって一番の救いであるはずのヤンの回復は全くと言っていいほど強調されず、あるはずのない鐘の音が鳴り響くという、それまでとは打って変わって作為的な演出。これはヒューマンドラマとしての体裁を保とうとしているだけで、トリアーが本当に描きたかったのは、その危険なまでの純粋さによって傷ついていくべスの姿にあることをほのめかしているようにさえ思えてしまう。個人がどんなに自分の信念を貫こうとしても、それを阻もうとする社会の重圧には耐えられないのではないか。それを肯定的にとるか否定的にとるかは観客次第だが、そう問いかけること自体に意味があるような気がする。
クルシマさん [DVD(字幕)] 8点(2007-08-31 23:16:20)
7.エミリー・ワトソンは、「・・・ジャックリーヌ・デュプレ」といい、「パンチドランク・クラブ」といい、こういう狂気の瞳を持つ純真無垢な女の役はこの人以外にはいないんじゃないかと思うほど。私にとって、トリアーの作品の中で唯一許せる映画。なんという空の色!
longsleeper21さん [映画館(字幕)] 8点(2006-05-17 15:55:40)
6.ドッグヴィルのDVDにこの映画の予告が入っていて、借りてきました。音楽にも惹かれたし。で、実際観た感想は・・・ショック(>_<)ドッグヴィルでショックを受けたハズなのに、やっぱりヤラれた。観終わった後はしばらく何もする気になれなかった。ベスの気持ち・・・ちょっとわかるって言ったら引かれそうだけど(笑)、ベスが神様と話をしている時のセリフはとても身にしみます。ベスはすごく頭がいい子ですね。ただ、ヤンが闘病中にあんなことを言う意味がいまいちわかりません。そこに理由があればいいんだけど、何か無理やりっぽい。納得出来ないわぁ・・・。
eveさん [DVD(字幕)] 8点(2005-08-16 15:07:52)
5.汚れの無い純愛の映画。良いです。
cocooonさん 8点(2003-01-20 09:40:50)
4.「ダンサー・イン・ザ・ダーク」は不快感があったが、この「奇跡の海」は、特に不快感や嫌悪感といったものはなく、なんとなくだが理解できる部分があった。章に区切ってあるのもよかった。終わり方がさっぱりしている分、後で考えさせられてしまう。色々と感じるものが多い映画。
チャベスさん 8点(2002-02-14 15:25:40)
3. 「ダンサー・イン・ザ・ダーク」同様、好き嫌いの分かれる映画かと思います.主題は「善」なのでしょうが、それでは何か物足りない感が強く、「絶対愛」なのだと自分なりに解釈.そして、そこは精神病も宗教も介在できない領域なのだと思う.E. ワトソンがベスの魂が乗り移ったたような演技で(この人は目の動きなどに特有の癖があるので、ちょっと敬遠していた.)、感情移入してしまった.ラストの CG は、それまで徹底的に写実で進行してきているので、逆効果で残念.
シャリファさん 8点(2001-11-02 09:44:54)
2.いい作品ですけど、感動はしないですね。主人公は精神病ではないほうが良かったかも。そのほうが愛の為って感じがする。しかし・・・ラストの奇跡はちょっと・・・(笑)
華敏さん 8点(2001-03-07 03:01:23)
1.最後です、最後。本当に奇跡で号泣。エミリー・ワトソンが最初にみせる笑顔も忘れられない。サントラ良いです。
pimpleさん 8点(2001-01-11 00:21:15)
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【点数情報】

Review人数 100人
平均点数 6.38点
033.00%
133.00%
233.00%
377.00%
499.00%
577.00%
61414.00%
71616.00%
81212.00%
91515.00%
101111.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.00点 Review3人
2 ストーリー評価 5.75点 Review4人
3 鑑賞後の後味 2.75点 Review4人
4 音楽評価 5.25点 Review4人
5 感泣評価 4.33点 Review3人
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【アカデミー賞 情報】

1996年 69回
主演女優賞エミリー・ワトソン候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1996年 54回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 
主演女優賞(ドラマ部門)エミリー・ワトソン候補(ノミネート) 

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