2.《ネタバレ》 映画の父、神様的存在とまで言われるアメリカ映画界のグリフィスというこの監督さん、映画でなければ表現することが出来ないようなカメラのスピード感、例えばこの映画で言うなら全編四つの話から成り立つその画き方においても小説で表現するには難しいほどのものを見せている。現代編の中での青年のあの死刑が行なわれようとしている場面、迫り来る死刑執行を救うべく妻の乗った車を追うカメラワーク、更にあの有名な例のバビロン宮殿の広場、大勢の人間の群れ、移動撮影やらとにかく映画的、これは紛れもなく映画としての可能性、それを遥か昔のこの時代に撮ってることが何よりも凄い。面白い映画だとかつまらない映画だとかもうそんなことなどこの際、この映画における映画は娯楽であると共に芸術でもあり、勿論、動く映像、活動写真であるということを証明している点において、なるほど、この監督が映画の父であると言われる理由が解るそんな映画でもある。とにかく映画ファンとしては一度は観ておきたい。観ておきたかった映画としてもこの映画は色んな意味でその存在価値の大きさを感じさせるそんな映画である。とりあえず最初は8点かな?でももう一度、観れば9点、何度も観ると満点にしても良いとさえ感じてしまう。昔の映画好きとしてはこの監督、D・W・グリフィスという名前は絶対に忘れてはならない。この監督の他の映画もまだまだ観たい。