2.《ネタバレ》 これはどういうオハナシかと言いますと、暢気な部長と暢気に楽しく仕事ができる職場でヨカッタな~、と思ってたら、突然部長が変わり、これがとんでもないクソオヤジで、ちっとも会社が楽しくなくなっちゃった。しかも、「今の会社があるのは、あの新しい部長が昔頑張ったお陰なんだぞ、わかっとるのか」とか説教されても、正直、カンベンして下さい(笑)。という作品でして、あくまで劇中の事として他人事として観るならば、いやーなかなか深い内容でありました(笑)。多彩な登場人物、艦上でのマスゲーム的な兵士の動き、嵐の描写など、様々な見せ場を交えつつ、スリリングな法廷劇へと進んでいく面白さ。そしてラストでは、映画を勧善懲悪的に楽しんでいた我々に冷水を浴びせかけるように、意外な方向に向けられる矛先。あえて憎まれ役にハンフリー・ボガートを起用したあたり、彼のちょっと不器用そうな「ただのオッチャン」的な感じが、ラストにおいて(つまり彼が姿を消してから)絶大な効果を上げているように思えます。