2.オープニングクレジットのリチャード・バーセルメスに一時停止して確認。「散り行く花」「東への道」での貴公子出演に大歓喜。待ちわびた登場シーンがリタ・ヘイワースも一緒で血圧急上昇。過去の消えない過ちを背負って生き続けるという寡黙な役どころで渋みはあるのですが、心情の希薄さを感じる台詞回しはトーキーに向かず早くに引退という事が納得できるものでした。彼の因縁の相手を演ずるトーマス・ミッチェルが毎度の事ながら、主役以上の存在感で作品を味わい深いものにしています。ジーン・アーサーとリタ・ヘイワースは華を添える程度で居なくてもいいような浅い人物像でした。苦手なケイリー・グラントに初めて惚れ惚れした描かれる男たちの絆の深さに胸熱になった良作です。