5.《ネタバレ》 他のレビュワーの評価を見ると、10~8点に多くの人が付ける一方で、5~0点という低評価も一定数の人がつけている。要するに非常に好みが分かれるであろう作品。
■とにかく第二次大戦から90年代までのユーゴスラビア史を一本の映画でやろうという無謀な試みなのだから長い、とにかく長い。そして、にもかかわらずあのよくわからないテンションが続く。つまらないわけでは決してないのだが、なんか引き込まれるのとは別の意味で疲れるタイプの映画。
■この手のコメディにはあまり強くないので、半端なく重くなるのは承知で、悲壮な地下生活と、嘘だと知った時の衝撃・絶望・怒りみたいなものを描いてくれた方が個人的にはよかった(「オールド・ボーイ」みたいな感じ)。映画撮っているところに出てくるとか、どういう奇跡的偶然ですか、だし。とはいえ「閉じ込めた人々」と「閉じ込められた人々」とが心理的には逆の状態になっている(地下の人々が生き生きして、閉じ込めた側が苦しんでいる)のは非常に興味深かったが。