1.なんとなく「いい映画なんだろうなあ」というのは分かるのですが・・・。ポスターやビデオの写真から、「おじいちゃんと子供の話なのかな?」と思っていたのに、ほとんど子供が出てこないし、ラストも意表を突かれたというか「え?」って感じだったので・・・ごめんなさい、マスター。5点<2005.2.13追記> ←以上は、確かBSでこの作品を鑑賞した時のレビュー。多分この時良く分からなかったのは、この作品がいわゆる「普通の映画」のようにストーリーの展開の面白さで見せる(魅せる)タイプの作品ではなく、【なるせたろう】さんの仰る通り「対象をじっと見つめる」作品だったからだと、今は思います。だから、「冒頭の、老いと死を恐れる愚かな王の芝居が、主人公の状況の静かな隠喩として機能している」とか「そのものズバリを見せるのではなく、周辺を捉えることで観客に全体をイメージさせる」とか「日常の反復の中での小さなズレが、ささやかな物語を紡ぎ出す」とか、言ってる本人も実は良く分かってないよーなもっともらしい事はいくらでも言えるけれど、そんな事は実は割とどーでも良くて、ちょうど音楽に耳を傾けるがごとく画面を凝視していると「映画の悦び」が感じられるという、そういう作品だと思います。