3.《ネタバレ》 ブラジルの首都がリオで、カナダの首都がトロント?モントリオール?で、オーストラリアの首都がシドニー?メルボルン?で、スリランカの首都はコロンボである。そんな常識問題に正解しただけでバハマ旅行に行けちゃうなんて、羨まし過ぎるではないか、と思うところですが、そこは怒るところではありません。だって、誰がどう考えても「そこで惨劇が発生する」映画、なワケですから。
と言うわけで、今回は「海の孤島」モノ。そのまんまですね。陸の孤島とか、雪の山荘とかはよく聞きますが。しかしこの殺人鬼、夏になると現れるかつてのTUBE方式ですから、なかなかタイミングよく雪は降ってくれない(しかしTUBEだって紅白歌合戦に出たくらいだから、冬に殺人鬼が出てもおかしくないのです)。
それはともかく。まず一行が到着したら、高級リゾート地らしいのに客はいないし、従業員もあまりいない上にやたら愛想が悪い、ってのが上々の滑り出し。愛想が悪いか、キモチ悪いかのどちらか。自腹でこんなところ行ったら、ショックで寝込みます。このヤな感じが、ホラーの基本。
例の鉤爪殺人鬼も、チラチラと姿を垣間見せるチラリズムで存在をそこはかとなくアピール。若干、戦闘能力に欠けると思われた鉤爪も、ここでは様々な殺傷方法でその威力を見せつけ、こういうのもホラーの見せ場の一つです。
この作品、ストーリーに意外性がどこまであるかはさておき、クライマックスで見せる、いい意味でのしつこさには、サービス精神が大いに感じられ、そこが一番の意外性、でした。