ミスティック・リバーのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ミスティック・リバー

[ミスティックリバー]
Mystic River
2003年上映時間:138分
平均点:6.34 / 10(Review 378人) (点数分布表示)
公開開始日(2004-01-10)
ドラマ犯罪ものミステリー刑事もの小説の映画化
新規登録(2003-12-27)【紅蓮天国】さん
タイトル情報更新(2023-03-15)【TOSHI】さん
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監督クリント・イーストウッド
助監督ロバート・ロレンツ
演出バディ・ヴァン・ホーン(スタント・コーディネーター)
キャストショーン・ペン(男優)ジミー・マーカム
ティム・ロビンス(男優)デイブ・ボイル
ケヴィン・ベーコン(男優)ショーン・ディバイン
ローレンス・フィッシュバーン(男優)ホワイティ・パワーズ
マーシャ・ゲイ・ハーデン(女優)セレステ・ボイル
ローラ・リニー(女優)アナベス・マーカム
ケヴィン・チャップマン(男優)ヴァル・サヴェッジ
トム・グイリー(男優)ブレンダン・ハリス
エミー・ロッサム(女優)ケイティ・マーカム
スペンサー・トリート・クラーク(男優)レイ・ハリス
ケイデン・ボイド(男優)マイケル・ボイル
アリ・グレイナー(女優)イブ・ピジョン
ケヴィン・コンウェイ(男優)テオ(ノンクレジット)
イーライ・ウォラック(男優)酒屋の店主ルーニー(ノンクレジット)
山路和弘ジミー・マーカム(日本語吹き替え版)
てらそままさきデイブ・ボイル(日本語吹き替え版)
咲野俊介ショーン・ディバイン(日本語吹き替え版)
石塚運昇ホワイティ・パワーズ(日本語吹き替え版)
山像かおりアナベス・マーカム(日本語吹き替え版)
田中正彦ニック・サベッジ(日本語吹き替え版)
大塚周夫ジミーの父(日本語吹き替え版)
入野自由少年時代のジミー・マーカム(日本語吹き替え版)
小野賢章少年時代のデイヴ・ボイル(日本語吹き替え版)
中博史(日本語吹き替え版)
金尾哲夫(日本語吹き替え版)
木下浩之(日本語吹き替え版)
加瀬康之(日本語吹き替え版)
白熊寛嗣(日本語吹き替え版)
原作デニス・ルヘイン〔原作〕『ミスティック・リバー』(早川書房刊)
脚本ブライアン・ヘルゲランド
音楽クリント・イーストウッド
作曲クリント・イーストウッド“Mystic River”
カイル・イーストウッド"Cozmo","Black Emerald Blues"
ジョン・フィリップ・スーザ“Semper Fidelis”(ノンクレジット)
編曲レニー・ニーハウス
撮影トム・スターン〔撮影・照明〕
スティーヴン・S・カンパネリ(カメラ・オペレーター)
デヴィッド・ノリス〔撮影〕(カメラ・オペレーター)
製作クリント・イーストウッド
ロバート・ロレンツ
ワーナー・ブラザース
製作総指揮ブルース・バーマン
配給ワーナー・ブラザース
美術ヘンリー・バムステッド(プロダクション・デザイン)
リチャード・C・ゴダード
衣装デボラ・ホッパー
編集ジョエル・コックス〔編集〕
ゲイリー・ローチ(編集補)
録音クリストファー・ボーイズ
ゲイリー・サマーズ
字幕翻訳菊地浩司
その他レニー・ニーハウス(指揮)
あらすじ
幼馴染のジミー、デイブ、ショーン。ある恐ろしい出来事を切欠に、幼い彼らの友情は崩れ落ち、以来それぞれに全く異なる人生を歩んで来ていた。そんなある日、ジミーの愛娘が悲惨な事件の被害者となってしまう。絶望に喘ぐジミー。今は刑事となって事件に取り組むショーン。そして、心の傷に苦しむデイブ。幼き日の忌まわしい出来事が、今また彼らを新たな悲劇に誘い込む… クリント・イーストウッド監督が鋭く描く、心の闇と人生の悲哀。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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57.イーストウッド作品だけに過剰な期待はしないようにと思ったが、よだれもののキャストにやっぱり期待して観た。裏切らなかった。最初から最後までたっぷりと「映画」を堪能しました。3人の微妙な関係を演じた役者も素晴らしかったが、必要以上に語らずに人間を描いたイーストウッドに脱帽です。抑えた演出から一転、緊迫感をあおる演出も冴えていた。例えば、教会と殺人現場という「幸」と「不幸」が同居したシーン。例えば、事件の全容が観客に明かされる、二人の容疑者を何度も切り替えて見せるシーン。全体を支配する「静」と新たな動きをみせる「動」のバランスが絶妙。賛否両論のラストですが、ジミ-の妻の言葉は、一度足を洗ったジミ-の復活、ジミ-ファミリー(ギャングやマフィアで使うところのファミリー)誕生を意味するものであって、サングラスをかけてパレードを見るジミ-はまさに暴力の世界に返り咲いた親分を彷彿させるもの、と感じました。つまり暴力が暴力を生むという負の連鎖を象徴するシーン。背中の十字架は「十字架を背負う」という意味だろうか?それもあるだろうが、神を信じる者の殺人という現実に、私は宗教大国アメリカにおいて、神を過信してはいけないというようなニュアンスで受けとりました。この非情な世界は神ではなく人間がつくりあげたものというある意味現実主義的な考えのもと、どう生きていくかもそれぞれが考えていかねばいけないという。前年作品『ブラッド・ワーク』でも十字架は二度(猟奇殺人現場の窓から見える光る十字架と被害者のイヤリング)出てきます。『ブラッド・ワーク』以前だと主人公が言葉で語っています(くわしくは書きませんが)。  ラストの重々しさに賛否分かれるのも解かります。でも不条理な世界を不条理だと言って終わらせる映画はたしかに納得はできるが、不条理な世界を見せるだけで終わるこの映画のほうが考えさせられるような気がしません?人間を描くと重い作品になってしまう、これも現実です。
R&Aさん 8点(2004-09-01 14:55:43)(良:7票)
56.俳優としての才能と監督の才能と言うのは、当然別な分野なんだが、イーストウッドの場合はそういう議論は無意味だな。彼の監督としての力量とセンスが感じられる作品だ。特に最後のパレードの場面。この蛇足とも思える何気ないシーンに、強烈な主張が感じられる。運がいい奴不運な奴、偶然に翻弄される者。弱い者は何かにすがり、理不尽でも力のある者が生き残っていく。正義は気まぐれだ。これが人生、これが人間社会というものだ、と。見事だね。所々、未熟な点も見受けられるが、敵ながらアッパレ。恐るべし、イーストウッド。(スコセッシ談)
パセリセージさん [DVD(字幕)] 8点(2005-05-25 11:58:18)(良:3票)(笑:2票)
55.本作は“犯罪もの”のスタイルをとってはいるが、所謂その犯行の手口や犯人探しといった事よりも、ある殺人事件に端を発した濃密かつ緊密な人間ドラマにより焦点が充てられている。そういう意味から敢えてこの作品をジャンル分けした場合、“幼な馴染みもの”に“トラウマもの”がミックスされたものと言える。で、平たく言えば、内容的には決して珍しくもなく、かつて何処かで観た事のあるような印象をすら感じられ、ストーリーラインそのものはいたって他愛無く、それらだけを取り上げれば、とりたてて特別な作品だとは思えない。それは、如何にも安手の犯罪映画といった趣であり、しかもその描き方は極めて通俗的ですらある。で、そこからイーストウッドだからこその高い支持ということが汲み取れる。彼の作品の一つの特徴は、決して奇を衒うことなく、評論家ウケするような技巧にはしる事もなく、ましてや大向こうを唸らせるようなケレン味などとはほとんど無縁の、むしろ誰が観ても解かり易いほどのオーソドックスさこそが身上なのであり、その純朴さが多く支持される理由なのだと思う。それにしても本作でのS・ペンの小悪党の極み!(その何という凄味)そしてT・ロビンスの人生破綻者!(その何という曖昧な性格付け)といった役柄は、彼等の演技のいつもながらの得意分野でもあり、まさに本領発揮といったところ。が、彼等以上に惹かれるのはK・ベーコンの従来のイメージを覆した演技である。覆したと言ってもそのアクの強さと万年不良青年ぶりは不変だが、幼馴染みながら両者とは疎遠になっているという微妙な距離感を感じさせる演技は見事だった。ただ前者二人に対しての、「キャラに合った演技を当然のように演じるきることは、なかなか評価され難い」というイーストウッドのコメントには重みを感じるし、彼等の演技力を最大限に引き出した監督としての手腕には、ますます円熟味を増してきたと言える。人間とは根源的には“変わらない”“変われない”ということを、名前を悪戯書きさせることで、彼等の性格とその後の人生を一瞬にしてシンボリックに表現してみせた冒頭の歩道板のシーンなどは、彼のキャリアの中でも最高の仕事だと言えるのではないだろうか。川の流れのように人々を呑み込んでゆくパレード。その晴れやかさ、華やかさの両岸に様々なドラマがあり、秘密があり、謎がある。これもまた見事なエンディングである。
ドラえもんさん 8点(2004-02-11 16:44:50)(良:5票)
54.《ネタバレ》 私は充分楽しめました。そして他のレビュアーと同じ様な感想も持ちましたが、ふと違った見方に気づきました。それは映画の定番「一番の悪者はやっぱりケビンベーコンだろうが!」から始まりました。一見すると一番まともそうなベーコンですがそれは違います。まず冒頭でショーン(ベーコン)がデイブを恨むべくして恨んだというシーンがあります。自宅からオレンジのボールを手に出てくるショーン。このことからボールはショーンの物だと思います。そして路上ホッケーの場面。あんなにおとなしいハズのデイブが何故かこのシーンに限ってボールを勢いよく打ち返し、下水道に落とすのです。それによってデイブを恨んだのです。そしてデイブが車に乗ってしまった事件です。原因はデイブだけ現場から離れている本当の住所を教えてしまったからです。他の二人は現場から近いウソの住所を言ったので難を逃れました。ジミーは悪い子なのでウソを言って当然ですが、ショーンは計算高く賢いので本当の住所を言うと連れていかれると解かっていました。だから自分は一番安全な住所を、つまり「ここが家だよ」と絶対に連れていかれないであろう回答をするのです。そしてデイブ一人をハメたんです。よく観ると車が発進する時、ジミーは心配してますがショーンは横を向いて「へへっ」と言わんばかりです。そして大人になってもショーンはデイブをハメようと必死です。ショーンは犯人が解かっていながら、ジミーがデイブを殺すまでタイミングを計っていたんです。だから劇中電話で「友人の娘が死に、また誰かが死ぬ」と言っています。誰か=デイブと予言しているんです。そして終盤になってわざとらしく通報テープの「なぜ彼女だと知ってるんだ」なんていう箇所を指摘して「初めて気が付いたよ、俺」なんていう白々しいことをやってるんです。実際は初期の捜査でテープを聞き、その時に「せいぜい頑張って捜査しなよ」と不敵な態度で通報してきた奴を既にチェックしてました。そしてデイブが殺害されたと同時にジミーに「ほんとの犯人捕まえたよ」などと報告に行くのです。よく思い出してください。劇中、何故か彼は不必要なまでに「友達ではない!」と声を大にして嫌がってた事を。本当に嫌いなんです、デイブが。そしてエンディングを観てください。妻と寄りも戻り、何もかもが思い通りにうまくいき、不気味な笑みで指鉄砲する彼の姿を。
べんちゃんずさん 8点(2004-11-10 00:48:01)(良:4票)
53.《ネタバレ》 少しラストに言及します。ラストのパレードでベーコン演じるショーンが家族と居るのを見たとき、これがあの3人の本来の在るべき姿じゃないかと思いました。ロビンス演じるデイブも妻や息子は居るけど過去の暴行を受けた事件がトラウマになり、決して幸せな感じとは言えない。ペン演じるジミーも今回の事件で娘を失った。過去の事件と現代の事件で複雑になり、互いの心身のすれ違いで起きてしまったラストの悲劇。彼らの運命が少しでも変わっていたら、ラストに勘違いでジミーがデイブを殺すというこの悲劇にはならなかったかもしれないし、ジミーが(名前忘れたが)あの少年の親父を殺しておけば、この娘の殺人事件自体起こらなかったかも知れなかった。それらを全て集約して考えると「運命」というのはやはり残酷で、複雑な物だと感じさせてくれる。映画自体も過度な演出は少なく、比較的静かな雰囲気で物語が進み登場人物の心情に焦点を置いたカメラワークに音楽。それぞれの俳優の個性を引き出す演出も多く、イーストウッドならではの手法が全編に渡って冴え渡っていたと思います。最近何かと悪役が多かったベーコンも本作でまた新たな一面を見せてくれたような気がするし、オスカー受賞のペンもロビンスも観る側に感情移入しやすい迫真の演技で終始感嘆するばかりでした。最近娯楽映画ばかり観てきた俺にとってはこういう社会派ドラマは、あらゆる意味で深く考えさせてくれる物になったと思います。
エージェント スミスさん 8点(2004-07-22 20:43:27)(良:2票)
52.《ネタバレ》 「不幸になるのは弱いせいだ。強さこそが正義なのだ」。
過去のトラウマから抜け出せなかったデイブと、不安と恐怖からジミーに助けを求めたその妻は弱者の象徴だ。
ジミーは愛する者の死に立ち会えなかった・愛する者を殺された怒りを自らの力を持って相手に制裁を加えるという形で解決する。ジミーの妻はそれを正しいと肯定し、町を支配しろと言う。強者の論理だ。
メインキャスト3人の関係は幼い頃から変わらない。
リーダーのジミー、追従者のショーン、貧乏くじを引くデイブ。
デイブが連れ去られるきっかけのイタズラも、強盗も、そしてデイブ殺しもジミーは自分の落ち度からは目をそらし、タフに生きていこうとする。
1度目の殺しの理由は単なる「裏切りへの報復」だった。自分の娘が殺されても尚、その怒りと苦しみは到底送金等で贖えるものではないと気付くこともない。
だから2度目の殺人も平気で犯す。
ラストのパレードのシーンで、哀れに日陰から息子を呼び続けるデイブの妻と、光の中、不遜な顔でそれを見下ろすジミーの妻、そして傍観者ショーンの何も知らない幸せそうな妻の姿が象徴的だ。
正義よりも、倫理よりも、強さがそれに勝るのだ、と。
この映画は「それをどう思うか」と観客につきつけているように思えてならない。
公開がアメリカ同時多発テロの2年後なのは偶然なのだろうか。
しかしこれもこの映画の見方の一つに過ぎず、この作品をそう一面的に切り取ることは出来ないだろうと思う。
猫の足跡さん [地上波(字幕)] 8点(2014-07-14 18:31:05)(良:1票)
51.《ネタバレ》 ミステリーの筋書きとしては陳腐ですし、ケヴィン・ベーコンは子供の頃の事件に遭遇した3人のうちの1人である必要性が希薄だと思いますが…それでもイーストウッドが監督を務めれば、かくも重厚な出来になってしまうのですから驚きです。
 出色なのは、とってつけたようでもある最後のパレードのシーンで(物語的には不快な残酷さを宿しており過酷ですが)、サングラスをかけて視線を遮り闇におちていくショーン・ペン、ただ見つめるだけのベーコン、もう不在のティム・ロビンス、夫を信じ切れず弱さを露呈するマーシャ・ゲイ・ハーデン(うろたえないでくれと心底願いたくなる!)、そして何より恐ろしいのは顔を背けることなく堂々とお天道様に照らされて表通りを見るローラ・リニー。華やかなパレードの中で巻き起こる人間の暗部のドラマが簡潔に描かれています。
 ところで…どうでもいいことですが、なぜデイブは嫌な少年期を過ごしたボストンを大人になっても離れなかったのか?その答えは子供の頃からずっと被り続けている帽子にあります。彼は熱狂的なボストン・レッドソックスのファンだったんです。せめてバンビーノの呪いが解けたところを見られたら良かったのに…本当に憐れ。
ミスター・グレイさん [DVD(字幕)] 8点(2010-09-22 18:20:10)(良:1票)
50.《ネタバレ》 何か観たことあるぞ、この感じ…と思ったら、「ゴーン・ベイビー・ゴーン」と同じ原作者なのか。どちらの映画にも胸糞悪い少年暴行の表現があり、さらにどちらも「選択」或いは「仮定(もしもあのときああだったら…)」がキーになった作品である。特に「選択」はこの映画の大きなテーマであると私は感じた。本作では見事にキャラクターたちが選択を誤り、結果、とても後味の悪いラストを迎える。ティム・ロビンス演じるデイヴの報われない人生を思うと、あまりに哀しい。三分の一のハズレを引いた彼と、助かった二人。振り分けられたのは単なる運としか言いようがない。その無慈悲さにはぞっとする。それが現実なんだと、分かっているから尚更だ。ちなみにデイヴがいつも人の車に乗りこみ、不幸な目に遭うというのは意図的なんだろうか。徹底的に救われない話だが、人間や人生というものの一つの真理を描いている傑作だ。作品全体を通して翳った画面と設定された年齢の割に老けた俳優二人(無論ケヴィン・ベーコン以外の二人)が見事にストーリーの陰惨さを増幅させている点も高評価である。
よーちーさん [DVD(字幕)] 8点(2010-04-04 21:01:37)(良:1票)
49.《ネタバレ》 難しい映画は苦手!っていう人でも大丈夫。ストーリーの進行に優しさがあるので、この映画なら、おいてけぼりにされません。だからといって中身の薄い映画ではありません。ジメジメした展開だけど、これからどう進展していくのかミステリアスな部分が多く、引き込まれていきます。派手さはほとんど無く地味だけど、ショーン・ペンとケヴィン・ベーコンが最高に良い味を出しています。クリント・イーストウッド監督が作る、本作のような雰囲気の作風はとても好みです。
VNTSさん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-11 19:33:54)(良:1票)
48.《ネタバレ》 憂鬱な雰囲気に打ちのめされそうになりますね。
見てるこっちはどうすりゃ良いのさ?っていう置いてけぼり感がたまらないです。
生活に潜む大昔に遭遇した犯罪行為が今の人間の生活を壊していくのが恐ろしい。
いったい誰を憎めばいいのか分からない。
少年に対する性犯罪がこういう人たちを作るって言うのはあまりに現実的。
黒猫クックさん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-10-09 21:23:48)(良:1票)
47.川の流れがそうであるように、時間の流れもまた不可逆なもの。
起きてしまった出来事は、もう2度とやり直すことは出来ない。
人生はその連続だ。間違いのない人生を送る者などいないだろう。
だから私は、「ミスティック・リバー」の登場人物たちの人生に共感する。
彼らは、そうせざるを得なかった。私はそれをただ受け止めた。
善悪で裁くことは、敢えてしない。
取り返しのつかない過去は、誰の中にもある。できることなら私も、その
淀んだ暗闇を川の底深くに沈めてしまいたいと願う。
それは弱さだろう。目を逸らさずに真直ぐ見つめたい。
337さん 8点(2004-07-21 18:59:50)(良:1票)
46.《ネタバレ》 ショーン・ペンとティム・ロビンスの悲哀を背負った役柄に心がヒリヒリしてくる。特にティム・ロビンスの演技はオスカー受賞も頷ける素晴らしいもの、彼の存在無しにこの映画は有り得なかったと思う。ケビン・ベーコンも良かったけど、如何せんこの二人の前に立つとどうしても影が薄くなってしまう。観客に登場人物に感情移入させる隙を与えなかったのは正解かな、あれでデイブなんかに思いっきり感情移入してしまったらラストがあまりにも救われなさ過ぎます(これでも十分に暗いけど)。それ故にこれで感動したって言う人の気持ちがよく理解できない、ジミーの娘さんが殺害されたところでホロっとくるのかな?役者の演技に敬服したっていうのなら分かるけど。最近観た後に何も心に残らないような映画ばかり作っているハリウッドのことを考えれば、この映画は観た後に強く印象に残るのでそういう意味では良い作品だと思います。いろいろと考えさせられますし、勿論万人受けはしませんけどね。舗道に残った「JIMMY SEAN DAV・・・」の文字が印象的です。
かんたーたさん 8点(2004-07-14 17:46:44)(良:1票)
45.《ネタバレ》 25年前の悲劇を今もそれぞれに引きずる3人。彼らにとって、この映画の結末はある意味では救済なのかもしれない。音楽や効果音など、個人的に好きでない面があるのだが、それでも、これ程までに深い余韻を残す映画が最近あっただろうか。哀しみに満ちた物語を演じる3人の演技は、一級品でありながら調和が取れていて、素晴らしいの一言である。
nothing-to-loseさん 8点(2004-01-06 03:04:14)(良:1票)
44.社会の不条理をこれでもかと見せ付けられるクリント・イーストウッド監督渾身の力作…、とだれかが書いてたけど、ほんとにその通りだと思った。圧倒的な空気感です。音楽がほとんどないのに、得体のしれない通奏低音が鳴り続けているような不思議な感覚です。人間の不条理や狂気の連鎖、憎しみの伝播?そういうものが最初の性犯罪から始まって、人の社会はこれを断ち切ることができないのだ。そしていつも取り返しがつかないところにまで進んでしまう。要するに救いがないのだ。そう考えると、不満が残ったこの映画の終わり方もすこし受け入れられるような気がしてくる。みんな病んでいる。いちばんまともに見える刑事さえ、妻の無言電話にどう対したらいいのかわからない。そして真犯人は人々の予想もつかぬところに見つかる。予想もつかない悪意や憎しみが人間の社会には潜んでいるのだ。この物語の終わり方をどうすればよいのか、イーストウッドにもわからなかったのだと思う。唯一示された救いは、最後に刑事が自分から先に心を開き、妻が電話の向かうでやっと口をきいた…ということくらいか。
さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-06-22 21:14:03)
43.社会の不条理をこれでもかと見せ付けられるクリント・イーストウッド監督渾身の力作。役者陣の演技も素晴らしく大変見応えがあります。ただ名優揃い踏みの中ケビン・ベーコンだけ存在感が薄かったような。
キリンさん [DVD(字幕)] 8点(2013-01-27 00:15:49)
42.《ネタバレ》 これがこの世の不条理です、さぁいかがですか?皆さん。
と、一切の偽善や綺麗事を排し私たちに提示してみせた本作。
一人だけ正直に住所を告げたために、一生逃れられない程の心の傷を負うデイブは、ラストでは助かりたい一心でついた嘘が悲劇を招く。
夫を信じることができず最悪の決断を下し、結局は自分と息子を不幸に追いやったデイブの妻と、彼女を嘲笑するかのように見つめるジミーの妻、どちらも同じように愚かだが、二人の運命は決定的に違ってしまった。
そして、これをどう受け取るかはあなたの自由ですよ、と私たち観客に思考を委ねた曖昧な終わらせ方になっている。
もちろんスッキリしないけれど、だからこそいつまでも考え、頭に残すことができる、味わい深い作品ではないかと思う。
(本作を政治映画と捉える方も多く、なるほどなぁと、感心したりしている)
一見地味な作品だけれど、美術は細部にわたって完璧であり、シンプルだけれど大変美しく非常に重厚な映像にも感動した。
poppoさん [DVD(字幕)] 8点(2011-09-10 15:04:59)
41.重厚で暗い映画ですが、見ごたえがありました。
のははすひさん [DVD(吹替)] 8点(2010-12-20 22:40:40)
40.このやりきれない感じが良い。
BOWさん [DVD(吹替)] 8点(2010-10-26 04:37:15)
39.《ネタバレ》 見ごたえのある重厚な人間ドラマだ。俳優たちの演技がいずれも秀逸で、引き込まれる。クライマックスの、いわれなき復讐殺人と、真犯人の露見が同時並行する画面には鬼気迫るものがある。終始画面が暗いが…
エンボさん [DVD(字幕)] 8点(2010-10-17 14:23:12)
38.《ネタバレ》 2時間半の長い時間も気にならず観れました 映画として考えれば 途中で飽きちゃう映画も多いので(それでも頑張って観ますが(苦笑)) まずは自分にあってるんだろうな イーストウッド監督の本作、この人の独特の感性が表れてる内容であったかなと。このなんとも言えない、暗く・複雑で、人間の本音、生きる上での光と影、そしてこの後味の悪さは…なんかこの人が関わった映画に多い気がしますがどうなんだろ? 出演の皆様の熱演は素晴らしく重厚な雰囲気と相まって見応えはアリマシタ
Kanameさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-05-29 08:43:15)
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【点数情報】

Review人数 378人
平均点数 6.34点
020.53%
110.26%
282.12%
3266.88%
4236.08%
54511.90%
69424.87%
77720.37%
85715.08%
9256.61%
10205.29%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.41点 Review31人
2 ストーリー評価 6.71点 Review49人
3 鑑賞後の後味 4.67点 Review49人
4 音楽評価 6.22点 Review40人
5 感泣評価 4.67点 Review31人
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【アカデミー賞 情報】

2003年 76回
作品賞 候補(ノミネート) 
主演男優賞ショーン・ペン受賞 
助演男優賞ティム・ロビンス受賞 
助演女優賞マーシャ・ゲイ・ハーデン候補(ノミネート) 
監督賞クリント・イーストウッド候補(ノミネート) 
脚色賞ブライアン・ヘルゲランド候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2003年 61回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 
主演男優賞(ドラマ部門)ショーン・ペン受賞 
助演男優賞ティム・ロビンス受賞 
監督賞クリント・イーストウッド候補(ノミネート) 
脚本賞ブライアン・ヘルゲランド候補(ノミネート) 

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