1.《ネタバレ》 シリーズ第12作目にして最終作。大奥の権力争いと隠れ切支丹が絡む話しで、切支丹の男が狂四郎になりすまし辻斬りを繰り返す。印象深いのは遂にニセ狂四郎を斬ったか!と思いきやそれは鏡に映る己の姿だったという場面。これは悲しい。但しこの時代にありがちだが意味不明のサイケデリックでエロっぽいシーンは正直言っていかがなものかと思う。ちょっと勘弁して欲しいのだが、原作者の柴錬的には三隅研二が撮った「無頼剣」の如く格調高い時代劇よりこっちの方がお好みかもしれない。ラスト、狂四郎に斬られた切支丹のニセ狂四郎は「神よ!我らの罪を許したまえ。願わくば御許に・・」と祈りの言葉を唱える。すると狂四郎が言い放つ。「貴様を救う神があるか。俺も確かめに行きたいものだ。」ぎゃー!かっこいいーーーーーーーーーっ!!これを言いたいが為だけに登録したようなもんです。ハイ。しかし雷蔵は本当に次の158本目の映画「博徒一代・血祭り不動」を最期に神がいるのかどうか、確かめに行ってしまうのだ。37歳の早すぎる死。そして私はいつの間にか彼の歳を追い越してしまった。