1.さていよいよ完結篇。このすっかりイッちゃってる物語を完結させるために、龍之助と兵馬は、また大菩薩峠へと吸い寄せられていくのだけど、そればかりではなく、映画はますます超自然の世界へと踏み込んでいく。前作での鮮烈なロングショットなどにもその片鱗は見えていたけど、この完結篇ではいよいよ容赦が無い。特に、龍之助が炎上する屋敷から姿を現し、追手を斬って斬って斬りまくる、あの鮮烈な長廻し撮影。これはもう、異常です。この世の光景ではありません。そしてラストのスペクタクル。3部作を締めくくる、というより、ありとあらゆるものを葬り去ろうとするような、壮絶さ。イッちゃってます、やっぱり。