1.《ネタバレ》 時は1968年、五月革命。フランス全土がストに突入してしまったその時に母が急死。葬儀のために久々に顔を揃えたフランスの田舎のブルジョア一家の人間模様をちょっとコミカルに、ちょっとユルく描いた佳作。
みんな好き勝手に自由に自己表現するその様はいかにもフランス的。この作品、田舎のブルジョア一家という所がいいんですね。遺産の配分について揉め事は起こるし、革命の影響でお葬式もあげられないのですが、ドタバタしつつも漂う優雅な雰囲気がとてもいい。
本当ならお葬式の日なのに葬儀屋までストライキ。だったらお天気もいいし木陰の下でピクニック。その時の人間は自然に生きるべき、こんな台詞の1つ1つがとても良かったです。
とあるブルジョア一家が集った数日を通して家族というものを時にコミカルに時にシニカルに見つめる、このブレンド具合も実にいい作品でした。