1.《ネタバレ》 仏・伊合作、となってますが、開始早々から雰囲気はイタリア映画そのもの(舞台がイタリアだというだけではなく)。アラン・ドロン演じる主人公のヒットマン、引退を決意したところ組織に命を狙われ、誤って妻子が殺されてしまう。と言う訳で、復讐に立ち上がる男と、彼の命を狙う組織との終わりなき闘争が描かれるのですが、カーチェイスといい、残酷描写といい(リンチの場面や、列車での射殺シーン)、やっぱりイタリア作品っぽいなあ、と。悪役がたくさん出てきて、とりあえず皆いかにも悪そうなのが良い。主人公も、組織との闘いをどこか淡々とこなす。悪役どもがいてこそ、主人公がいる。復讐を果たすこと、いや組織から狙われることそのものが主人公の生きがい、生き様。ラスト、その生きがいが無くなった時こそが、主人公の死ぬべき時。首尾一貫ぶりが素晴らしいと思います、ハイ。