1.《ネタバレ》 イタリアの地方都市の映画館が当初は繁盛するも時代の流れと共に閉館に追い込まれるまでを描いた作品です。映画館「スプレンドール座」の支配人に名優マストロヤンニ。人の良い映画館の支配人をこの作品でも手堅く好演していました。スプレンドール座で上映される数々の名作。きっとエットーレ・スコラ監督のお好みの作品ばかりなんでしょうね。そしてラストは閉館を惜しみ、満員の客で埋まるスプレンドール座。名作「素晴らしき哉、人生!」のラストのクリスマスの奇跡をスプレンドール座のラストに合わせるかのように客の一人がハーモニカで蛍の光を奏で、「メリークリスマス!」でその歴史に幕を閉じるスプレンドール座。この粋な終わり方もとても好きです。同時期に公開され、同じイタリアの作品の「ニューシネマ・パラダイス」と比べると地味ですが、どちらも映画への愛に溢れた素晴らしい作品だと思います。