97.《ネタバレ》 予備知識無しで見ることができて、とても満足です。半ば過ぎまでは、タイトルと記憶喪失の主人公から考えるに、時系列がシャッフルされた断片的な記憶が徐々に繋がり、最終的に因果関係が1本に集約しナルホドと納得する「メメント」のような作品かなと思ってみていました。ですが、どうも違う要素が入ってきて「???!」。事態が飲み込めたのは、結構後になってからですが、ほどよい混乱の後の納得感が心地よかったです。あまり説明的にならないバランス感覚が素晴らしいです。切ないエンディングに「魔法少女まどか」のほむらを思い出しました。とはいえ、思いのほかサラリとしててこれはこれでいいです。障害者ケースが一番残酷なんですけどね。あれで踏ん切りが付いたのかも。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 8点(2023-05-19 17:58:41) |
96.《ネタバレ》 人は誰しも「封印したい記憶」や「やり直したい過去」がある。でも時計を元に戻すことはできない。だから後悔や挫折から学び、それを糧に成長しようと努める。 主人公の「封印された記憶」は、つまりは「やり直したい過去」であり、それらを変えていくことで様々なパターンで自分の人生を擬似経験する。 多くの疑似体験の中で彼が常に目指しているものは、「自分の幸せ」だけでなく「大切な人たちの幸せ」も同時に存在することだ。 誰だって幸せになりたい。かと言って、自分以外の人々を犠牲にしてまで幸せになりたい訳でもない。 ゆえに彼は、自身と周囲に大きく影響していると思われる過去の出来事(=封印された記憶)に手をつけ、未来を変えようとする。 そこに悪意はない。ただただ、自分と自分の愛する人々の幸せを願ってのことだった。 この観念を持っているだけでも、彼は立派である。世の中には、自分さえ良ければ他人の幸福など気にもしない人間は腐るほどいるのだから。 しかし、努力の甲斐も虚しく、最後には必ず歪みが生じてしまう。自分が幸せになれば誰かが傷つき、誰かを優先すれば自分が犠牲になる。 悲しき現実である。 ここで利いてくるのが、冒頭に出てくるカオス理論。 「蝶の羽ばたきが地球の裏側で台風を起こすこともある」という理論を本作に当てはめるのは、些か大袈裟ではある。 しかしながら「大きな影響を与える出来事の裏に、常に大きな何かがあるわけではない」ということもまた真理なのである。 彼が最後に変えた過去は、愛する彼女との出会いそのもの。シンプルだが「愛する人との決別」という自己犠牲が伴う悲しい決断だった。 人を変えるきっかけというものは、いつの時代も至ってシンプルなことなのかもしれない。結ばれない二人の皮肉な運命から、切なくも真理を再認識させられた。 【港のリョーコ横浜横須賀】さん [DVD(字幕)] 8点(2020-10-11 01:58:48) (良:1票) |
95.《ネタバレ》 開始からハードな展開に驚いた。 画面や役者はいい感じでB級テイストを感じさせるんやけど展開はかなりよくできたSF。 土着的な病んだアメリカの雰囲気も良く出ている。 アメリカの負の部分をSFやラブストーリーで調理しつつも運命という大きな話に流れていく展開はたまらない。 【CBパークビュー】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-11-11 18:08:44) |
94.おもしろかった・・・。 最後まで観入ってた。 ゲーム:STEINS;GATE の元ネタと言われているらしいが、STEINS;GATEのほうが、演出と衝撃度は大きかったかな〜。 【へまち】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-04-24 20:12:23) |
93.《ネタバレ》 過去の記憶の世界に戻るときの空間の揺れなどが、 自分が怖い夢を見たときに「あ、これ夢だな」と思って 必死に別世界に行こうとする(起きようとする)感じに似ているなと思った。 とにもかくにも、彼女や自分、周囲の人を救う最善の方法が 彼女と仲良くならなかった事にする事なんて。 やっとたどり着いた道なんだろうけど、物悲しいなと思った。 でもそんなこの作品の描き方が、この実社会の数々の出会い(逆に出会ってないことも含め)が 数々の人生を紡いでいることを表現しているようにも思った。 【余談】主人公のルームメートは寝ても覚めても メタル青年だったり幼馴染だったり、どっちにしても、ふくよかな三枚目でちょっと笑った。 【nina09】さん [DVD(吹替)] 8点(2015-09-05 17:27:17) (良:2票) |
92.《ネタバレ》 メイド・イン・ヘブンを彷彿とさせるシーンがある。 まぁ、そんなに声を大にして言わなくても、ごくありふれたカットではあるんだけど、 記憶と世界線というテーマであのシーンには、琴線が震えた。 メイド・イン・ヘブンが好きな人、 ドロヘドロの八雲の話が好きな人、 ブラムの東亜重工の中でのシボとキリィの再会の話が好きな人、 銃夢でイド・ダイスケとの再会で褒めてもらいたかった話が好きな人、 AKIRAで金田がケイに「そっちへひっぱられてはダメ!」って言うシーンが好きな人 などなどは好きだと思います。 【よこやまゆうき】さん [インターネット(字幕)] 8点(2013-12-17 03:41:58) |
91.《ネタバレ》 前々から観たかった一本だが今回念願叶ってようやく観賞。ノベルゲーム『STEINS;GATE』の元ネタとして有名な作品だけどシナリオや舞台設定に関してはこの映画の方がずっとシンプルにまとまっとるね。あと、主要登場人物に美男美女がほぼ皆無であるという点も妙に生々しいリアリティと媚びない姿勢みたいなものが感じられて好印象。中身は『BTTF』シリーズみたいな過去改変型SFのよくある類型なんだが本作では実際にタイムスリップする訳ではなく、主人公が持つ「過去の行動を再選択する能力」を発動する事で「現在に別のパラレルワールドが再構築される」という仕様。ルートの分岐点で選択肢を選ぶ(フラグを立てる)事でその後のストーリー展開やキャラクターの運命が変移していくという点では、もともとこの作品のプロットそのものがサウンドノベルのような「ゲームブック的構造」を意識した作りになっていて、その「周回プレイ感」をひとつの表現として映画の中に持ち込んでいる部分が新鮮と言えば新鮮。主人公はゲームのプレイヤーさながらに数多のバッドエンドを体験しながら真のエンディングを目指し、最終的には誰も不幸にならない究極の選択肢(『かまいたちの夜』で言うなら「大阪就職エンド」)を敢えて選ぶ。そして、シュタゲでもパクられて…いやオマージュを捧げられていたラストシーンはやはり秀逸。いやー分かっててもこれは切ないねぇ…。でも切ないけど…なんかイイ。俺はおまいさんの選択を断固支持するぜ! 【オルタナ野郎】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-12-06 19:35:09) |
90.アメリカ人はほんとにあんなに切れるんだろうか? とか、あんな汚い部屋で人は生活できるんだろうか? とかどうでもいいことを考えてしまいますが、 エンディングの曲は合ってない。 おもしろいかおもしろくないかでいえばおもしろいんだけど、DVD買うほどではない。 最後にやっとオープニングに戻って、この無限地獄が終わるのねと思ったらほっとした。 エヴァンの潔さに+1点。 |
89.映画という表現スタイルは、つくづく「タイムスリップもの」と相性がいいんだな、と気づかされました。俳優は基本的に一人の人物を演じるわけですが、タイムスリップする度にまったく違う性格に変化しないといけないし、もちろん衣装も変わる。部屋の内装もそれに合わせて変化するし、タイムスリップする特殊効果も必要です。こういう視覚的な楽しみって、映画でしか表現できないものですね。だから、映画に携わるすべてのパートのスタッフたちが総力をあげて取り組まないといけないので、作ってる人たちはやりがいがあったのではないでしょうか。そして、この映画は、すべてのパートの成果が見事に結実した作品だと思います。演技、衣装、美術、CG、そのほかすべての要素が映画の「表現」に貢献しています。これは凄い。 あと、他の方のレビューを読んでいると、過去作との比較を交えたものが多くて、しかもそのラインナップがそれぞれレビュアーさんごとに違うのが読んでて面白かったですね。それほど、この映画は過去のタイムトラベル映画の様々な要素を受け継いでいる作品なのでしょう。個人的には「恋はデジャブ」「ミッション8ミニッツ」「時をかける少女」などを思い出しました。「思い出」が一つのキーワードになる作品ですが、見ている観客の「映画の思い出」も刺激されてるような気がします。それでいて、マンネリも感じさせず、何か新しいモノを見せられたような充実感がありました。 自分の人生のために他人を振り回すのは良くないですが、「あいつのせいでオレは人生を棒に振ってしまった」とも思いたくないですねえ。辛いことから逃げてはいけない、というようなメッセージでもあったのかな。この映画で描かれる「辛いこと」がハンパないレベルなので、そういう生き方も大変そうですけど。 【ゆうろう】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-08-17 12:34:20) (良:1票) |
88.《ネタバレ》 斬新な内容と手法でなかなか良かったと思う。要はバタフライ効果、蝶が羽ばたけば地球の裏側で台風が起こる。ちょっとした違いが後に大きな差異となって現れるということか。タイムトラベルに似て、記憶と意識によって状況が変わる。途中までわかりにくかった物語にだんだん引き込まれ、最後は大きな感動となる。別バージョンのエンディングがDVDにあったけど、断然本作のエンディングに限る。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-10-13 22:52:32) |
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87.《ネタバレ》 多少無理がある部分もちらほら見え隠れしていましたが、全体的に良作だと思いました。突然彼女がベットにいるシーンから話がタイムスリップものになっていきますが、程よくその状況が読めてくる編集も素晴らしかったです。エンディングに関して言えば「あれ以上もあれ以下も無い」最高のエンディングだと思います。主人公バンザイ! 【dy2cyr】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-03-04 01:06:10) |
86.《ネタバレ》 この映画の最も秀逸な点は、ラストシーンにある。主人公は、彼女と出会わない世界をあえて選択し、その世界が彼女にとっての最も理想的な人生であることを確信する。彼にとっては、彼女を愛するが故の究極の選択である。数年後、彼は、都会の雑踏の中で彼女らしき人物とすれ違う。彼と彼女は、失われた記憶の中にお互いを認め、微かなときめきを覚える。ある種の既視感(デジャブ)が二人を捉える。 このラストシーンは、村上春樹の短編小説『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』(以下、『100%の女の子』)に似ている。 その後、彼と彼女は再びめぐり逢い、付き合い始めることになるのであろうか? 『100%の女の子』は、結局のところ二人がお互いを認識できずにすれ違い、行き過ぎる場面で終わる。『バタフライ・エフェクト』も同様であろうか。 僕の答えは、『100%の女の子』の二人がその後運命的に出逢う可能性があるのに対し、『バタフライ・エフェクト』の二人にはその可能性がない、である。その違いこそが「宿命」であり、「運命」の由来である。ときめきは失われた記憶から立ち上がり、事実として思い出された瞬間に押し止められてしまうのだ。 「失われた記憶」と「運命」と言えば、思い出す映画がありますよね。そう『エターナル・サンシャイン』! 記憶が失われて、二人は運命的に出会う。 「失われた記憶」こそが「運命」の由来。映画は、その出自を辿る物語。そう考えれば、彼と彼女が出会った時、二人の記憶をよぎる微かな瞬き(第一印象で「ビビビっ」とくるアレですな)、「第一印象で決めました」というのは、実に有意なのだ。失われた記憶の幻影(の可能性)故に二人は惹かれあうのだから。 運命とか宿命とかいう言葉は、科学的に説明不可能な概念である。もしそれが実際的な由来として現実的に有り得るのだとすれば、それは『エターナル・サンシャイン』や『バタフライ・エフェクト』のような物語として構築化され得るのではないだろうか。それが現実的であるかどうかは別にして、そういうアイディアは物語としてすごく有意だし、僕なんかは可能性に満ちた想像力を掻き立てられて、ちょっとドキドキして、そこはかとなく楽しい。 そう思いませんか? 【onomichi】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-11-27 22:21:28) |
85.誰しもが一度は過去をやり直したいと思ったことはありますが、その過去をやり直したことで、必ずしもいい方向に行くとは限らないんですね。 自分はよくても、他の人の人生も大きく変えてしまう。 切ないけれど、とてもいい作品でした。 【抹茶御膳】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-12-11 17:24:26) |
84.主人公はストーリーが進むにつれ、過去を変更するためには何かを犠牲にしなければいけないことを学び、その結論があのラストの選択になっています。 ちょっとの選択が人生を変えることは、とても多いけど、その選択で不幸感を味わっても、別のもっと悪い場合を考えれば、実はよかったことではないのか・・と考えれる映画になっています。 過去に戻って人生をやり直したいと思わない人はほとんどいません。この映画はそんな人たちのカンフル剤となると思う。実際過去を変えても、いいかどうかなんて誰にもわかんないですからね。 (持論ですが)人生に必要なのは努力と適切な選択。過去を変えるよりも、今からちょっとよくしていこうと自分は思います。でも今日も後悔してばっかりだ。 【ヒナタカ】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-11-14 15:59:27) (良:1票) |
83.《ネタバレ》 内容を全く知らずに鑑賞。かなり面白かったデス。「えーっ!?夢オチ!?」と思わせといて、そうじゃないところがイイ感じ。ヒトに勧められたりして過度な期待を抱かずに観たのが良かったンですね。俳優陣は皆イイ味を出してました。トミーの幼少期のイカレっぷりったら...。 【キノコ頭】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-10-26 10:13:40) |
82.《ネタバレ》 風が吹けば桶屋が儲かる、人生にifがあったら、あの時のあの選択が・・・、を題材にしたのか。ちょっとどんでん返しなんかがあるんじゃと気になっていたんだけど、以外にあっさりと切なくまとめた。歌なんかにも多いよね。「あの日あの時あの場所で君に会えなかったら・・・・」とか。やっぱり、自分の腕が爆破して彼女を失い母親が癌というシナリオは何をおいても受け止められなかったんだなあとは思った。それと自分の解釈では、主人公、青年になって脳や人格が崩壊して、父親のように施設ベッドでしばられていて、そこで夢に見るように脳内で自分の人生を創っている現実の主人公がいるんじゃないかと思ったんだけど。マトリックス的な。とにかく、面白いよ。制作側のひらめきやアイデアは良かったと思う。 【タッチッチ】さん [DVD(吹替)] 8点(2010-07-17 15:49:32) |
81.アシュトンもっとちゃんとやれ!とか、そこブラックアウトしてたか?とかツッコミどころ満載もラストが切なくて良かった。ラストシーンだけなら自分の中でかなりの上位、このラストの為に今までのイライラがあったのかと… 【dice】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-07-15 02:56:39) |
80.大して期待せずに観たからか、エンディングの素晴らしさに感動した。切ない・・。 【おーる】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-07-13 11:30:16) |
79.《ネタバレ》 予告を観てラブロマンスメインだと思っていたので長いこと手を出さずにいたのですが、実際はサスペンス色が濃くて面白かった。終盤まではエヴァンが自分の事しか考えていないので観ててイラッとしがちだったものの、それを作品が正当化してる訳じゃないようなので良かったです。しかし刑務所で上手いこと誑かされてしまったカルロスの行く末が気になります… エヴァンは行動が極端で、「同じところに戻って微調整すれば済む事なんじゃ?」と思う事がしばしば。微妙に放置されたままの伏線もちらほら。 過去のエヴァンが意識を喪失するのは「未来から戻った自分が行動している時」なんですよね?でもそれだと繋がりのおかしい所もあるよなあ… ケイリーの恋心を断ち切る事で全てが上手く回るという解決策には快感を覚えましたが、これはこれで「ケイリーパパが凶行に走る未来」になりそうな…(笑 えない 【えむぁっ。】さん [DVD(吹替)] 8点(2010-06-09 04:03:13) (笑:1票) |
78.まあ、ありがちな内容&オチだったんだが面白かったです。 【のははすひ】さん [DVD(吹替)] 8点(2010-03-14 22:49:06) |