2.これまで私が見たサイレント映画といえば、オーバーなジェスチャーとアクションで笑わせるコメディがほとんどだった。その対極にあるような「椿姫」という悲恋の物語を、サイレントでどう表現するのか大変興味深かった。するとどうだろう、台詞字幕と音楽だけで実にうまく表現しているではないか。特に映画に付けられた音楽は雰囲気や細かな感情面まで実に多彩で、原作や歌劇あるいはガルボの映画と同等いやそれ以上のものを感じさせてくれた。愛する人から贈られた「マノン・レスコー」の本、それを胸に抱き死んでいく姿は涙なしで見ることができない。下の【クロエ】さんに感謝、DVDは持っていても特典として入っているとは知らなかった。