1.《ネタバレ》 イギリスヨークシャー州出身西方横綱ジュディ・デンチ対オーストラリアメルボルン出身東方横綱ケイト・ブランシェットの熱闘が観られる作品。触れ込みどおり、二人の演技力が惜しみなく発揮されており、観終わった後、深い満足感に浸ることができる。デンチの妄執に駆られた演技はリアリティに溢れており、寒気がするほどだ。しかし、個人的には、もっと二人の演技を見ていたいという思いが強く、90分にまとめる必要があるのかと若干、物足りなさも感じた。特に後半の二人が生活を共にするようなって以降の描写が端折られているのは残念である。好きな人と二人っきりでドッキドキのデンチが、ブランシェットに迫ったりするところがもっと観たかった。この2人が演じれば、120分でも退屈に感じるような心配はまず無かっただろうに。ストーリー展開やキャストなどについては非の打ち所が無いだけにそこだけはちょっと気になった。
付け加えるなら、ブランシェットの38歳という年齢相応の美しさは非常に魅力的。口元や目尻のうっすらとした皺が、逆に一種の妖艶さを醸し出している。
そうそう、2人でラフロイグ10年を飲むシーンがあってかっこよかった。向こうの女性ってこんなん飲むんだぁ!