7.《ネタバレ》 マイケル・マン監督の作品はあまり得意ではないのだけど、俳優陣に惹かれて借りてみた。あんまり期待しないで観た……ら、期待以上だった…!途中、銃撃戦のあたりで中だるみしかけて「あ、やっぱり私この監督の映画合わないのかも」と思い始めてたらラスト20分が秀逸すぎた。
最後、スクリーンのクラーク・ゲーブルを見つめるデリンジャーの瞳が印象的というか、すごく色んな思いを含んだ目をしてた。さすがジョニデ。
ゲーブルが「バイバイ、ブラッキー」と言い残して観客が席を立ってからの展開はものすごくハラハラした。「ねえ、デップどうなっちゃうの、ねえ」と横で私に必死に聞いてきたオカンを「知らんがな!!」と一蹴しながら手汗かきながら観てた。
最後さ、あのオッサンが全部持ってったよね。今までの、こう、デリンジャーのビリーへの一途な想いに感動したとかクリスチャン・ベイル、最近の作品の中じゃ一番カッコイイな!とか、女性に手をあげるなんて残忍極まりない、あの刑事地獄に落ちろとかそんなの全部持ってかれたよね。く~っ!なんだよ!!「聞こえませんでした」からの「伝えたいことがある」からの「バイバイ、ブラックバード」……く~っ!!シビれる…!!あんたこの映画の中で一番カッコイイよ!!最後ビリーが静かに涙を流す場面がどうしようもなくキレイだった。あんまりのことに私も一緒に泣いた。…しかしレビューを拝見する限り私はかなりの少数派のようだ(ガックリ…)
とにかく私の中ではかなりの高評価です。あのブラックバードが流れるタイミングが何てったって神。監督で食わず嫌いしないで観てみてよかった。
<以下どうでもいい余談>これ、デリンジャーの役を若かりしアラン・ドロンがやったらものすっごいどうしようもない、地球がひっくりかえるというか宇宙なくなるむしろ生まれるくらいの勢いでハマり役だと思うのですが皆さんどうでしょう!!さりげなくダンスに誘うところから「俺の女になれ」のくだりをアラン・ドロンにやられたら落ちない女性なんていないと思うの。もちろんジョニデもかっこよかったけど、一回アランに置き換えてみたらもう止まらない。
アランだったらギャングでも妻になってあげてもいいかな、なんてどこまでも上から目線のお母様を横から優しく見守りながらそんなことを思いました。なんだこのどうしようもない親子。