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北辰斜にさすところ

[ホクシンナナメニサストコロ]
2007年上映時間:111分
平均点:7.00 / 10(Review 2人) (点数分布表示)
公開開始日(2007-12-22)
ドラマ戦争ものスポーツもの青春もの学園もの小説の映画化
新規登録(2010-02-17)【鳥居甲斐守】さん
タイトル情報更新(2021-06-30)【イニシャルK】さん
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監督神山征二郎
助監督日垣一博
キャスト三國連太郎(男優)上田勝弥
緒形直人(男優)草野正吾
林隆三(男優)勝弥の息子・勝弘
波岡一喜(男優)応援団長・重松
神山繁(男優)本田一
北村和夫(男優)海路政夫
織本順吉(男優)西崎浩一
鈴木瑞穂(男優)財前一郎
犬塚弘(男優)天本英人
滝田裕介(男優)村田聡
土屋嘉男(男優)赤城吾郎
樋浦勉(男優)西村順造
高橋長英(男優)北島憲吉
河原崎建三(男優)伊藤教授
坂上二郎(男優)真田善信(特別出演)
永島敏行(男優)宇土虎雄(特別出演)
佐野泰臣(男優)
金山一彦(男優)
大西麻恵(女優)露崎真知子
佐々木すみ江(女優)西崎公子
斉藤とも子(女優)上田陽子
絵沢萠子(女優)
安藤一夫(男優)
佐々木愛〔女優・1943年生〕(女優)橋本富子
山本圭ナレーター
脚本神山征二郎
音楽和田薫
製作神山征二郎
加藤伸代(製作総務)
配給東京テアトル
特撮松本肇(視覚効果)
美術春木章
録音武進
その他加藤伸代(キャスティング)
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1.《ネタバレ》 私は「いちおう」昭和の生まれ、位の年代なのですが、通ってた高校つーのがですね…まあクソ田舎の公立で、無駄に「伝統」に思い入れ(思い込み)があるという鼻持ちならないナンチャッテ進?学校だったのですケド、また変なトコロが古臭い(それこそ「伝統」的)つーか、そこら辺の大学張りにカッチリした援団(応援団)つーのが今だに組織されてたのですね。彼らは冬でも素足に下駄で生活してるという様な連中でして、コレがいわゆる「バンカラ」というヤツですな(もはや死語かも知れません)。そんな高校で素直に育った私は、またそこの教師の口車に乗せられて大学もいわゆるソッチ系のトコ(旧制第○高等学校みたいなヤツ)に行ったもんで、入学してみたら正に高校ン時と同じよーな援団ちゅうのがソコにもチャンと待ち構えて居りましたのですよ(頭のイカレ具合は流石に大学の連中の方が格段にレベルが上でしたケドも)。

でも、私はそーいうのがワリと結構嫌いじゃなかったのですね。そもそもお分かりかとも思いますが(どちらかと言えば)確実に「守旧派」という様な性向の方に与する人間でありますのでね。それに加えて昔は古い小説とかも好んで読んでましたし、ついでに『魁!!男塾』とかも散々読んでましたし、大学でも所謂「体育会」系の運動部にも属してましたし(援団から見りゃお仲間な)、ソコじゃあ今でもOBが集まりゃそれこそホントに「寮歌」なんてのを全員で酔っ払って高歌放吟してたりするのですよ。あのですね、いわゆる寮歌つーのは歌詞からして時代錯誤もいいトコロの相っ当にアレな!というヤツだったりするのですから、よく考えるとそーいうのって結構異様な光景だとも(今は)思います。本作でも終盤、記念試合の前夜祭が正にそんな光景でありまして、ソコは逆にある意味非常に懐かしく思いましたですね。



『北辰斜に』とゆーのは旧制第七高等学校造士館(現・鹿児島大学)の寮歌だそうで、私のトコのソレもそーですが基本的にはコレも七高健児のいわゆる「気概」を唄ったものですな。それは今やもう完全に消えてなくなった様なある種のエリート意識とゆーか、(今作が描かんとする青春の時代であれば完全に)自ら「国家」の礎たらんとする様な共同体に於ける目的意識を唄い込んでいるものかと思います。別に今作はそこまでそーいった価値観を見せつけてor押し付けてくる様な作品では決してなくて、あくまで戦中に青春を過ごした方々(そしてその幾ばくかは国家に殉じて散っていった方々)の青春映画、ではあるのですが、ただそーは言ってもどーしたって非常な懐古主義(それも前述どおりのある種のエリート意識を多分に含まざるを得ない様な)に支配された作品なのも確かであり、やはり「今どき誰が観るんだよ!」という類いの作品なのも間違いないとも思います。それに私自身(ですら)、コレも今どきこういった「寮歌」に唄われる様な「気概」とゆーのをキョウビの若者が持ち得る(或いは持ち得るべき)とは、もはや全く考えていません(つーかそんなモン無理に決まってんじゃねーですか)。そしてそれこそソレとゆーのは人によっては若干眉を顰めるよーな類いの価値観であるのも、全くもってそーなのだろうとも重々承知・納得しているのですし。

でも、そーであっても尚、私自身は今作で何故にこんなに泣けるんだろうというホドの感動と、そして実に爽やかなノスタルジックを感じ取ることが出来ました。正直、それが何故なのかは自分でも好く分かりませんですね。重ねて、私自身が(自分で考えているよりも一層)「古い」人間なのだ、というコトだとも思うのです。ただ同時に、私はこの映画自体にもそれでも何某かの普遍的価値、それこそ「気概」とでも言うべきモノが描き込まれていたのだと信じたい。そしてそーいうモノをこのような作品として形に残していただけたことには、僭越ながら深い感謝を捧げたい、とも思うのですね。
Yuki2Invyさん [DVD(邦画)] 8点(2021-09-07 22:55:00)
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【点数情報】

Review人数 2人
平均点数 7.00点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6150.00%
700.00%
8150.00%
900.00%
1000.00%

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