19.劇的な要素を含みながら静かに進む物語。 霊能力という現実離れしたことを描きながらも、凄く好感が持てる映画だ。個々人の再生とこれからの物語に希望が持てる、それもテーマになっている。 【simple】さん [インターネット(字幕)] 8点(2022-08-11 12:38:28) |
18.《ネタバレ》 ○終盤に交錯する三者それぞれが課題を解決していくのが良い。○ジョージが少年に嘘をついて霊能ではなく、自分の導き出した答えで少年を助けることで自分も救われる。○ラストにかけてちょっと急だが、雰囲気が素晴らしい。手に触れても彼女の暖かさだけを感じたであろう。○手に触れただけで相手のことがわかるという設定にて、料理教室で目隠しして味を当てるシーンは良いセンス。 【TOSHI】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-01-07 20:49:40) |
17.《ネタバレ》 この手のテーマは2分するでしょう・・・。米は100年以上も神霊研究をしている国で、しかもその結果「どうも神様の存在や霊界はあるようだ」と結論付ける研究者もおります。日本人の多くは何の研究もせず「まやかし」と言っているに等しいのでは・・・晩年になりクリント・イーストウッドがこのようなテーマを手掛けていることに共感できます。「古の縁」「因果律」「霊界」「輪廻」と言ったものは果たして唯物主観だけでは絶対に証明できないものだと思う。仮に「俺が死んであの世があったらお前にメッセージを送る」などと約束してもそのメッセージを受けたとしてもそれがその方からのメッセージであるという裏付けは出来ないというかなんだかんだ言って認められないと思う。私も少なからず神秘体験者としてこのようなレビューになってしまいましたが、映画自体はそれぞれがそれぞれの状況で「死後の世界」へ共通的に通じている全く違う3人が不思議な「縁」で最終的に出会いそれぞれがハッピー?!になるというもの。この3人は同じような苦悩を持ちそして3人によってそれぞれの折り合いが付いて行くものだと思います。個人的にはもう少し霊界のことやスピリチュアルな面を掘り下げ深さを出したらとも感じました。ますますこのような世界は明かされて行くことを希望します。 【レスポーラー】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2013-02-25 21:51:03) |
16.《ネタバレ》 ヒアアフターとは来世という意味で、臨死体験や「死」について描かれた、でも決してホラーではない人間ドラマです。私が最近観た中では一番面白かったです。冒頭の津波のシーンから健気な双子、本物の霊能者の苦悩など判りやすく描かれていて、大きなテーマがあるにしても気難しくなく、頭の悪い私にも娯楽作として楽しめました。ラストは陳腐だけど気持ちいいハピーエンドですので、後味も良かったです。 【ぽじっこ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-04-29 22:58:20) (良:1票) |
15.《ネタバレ》 タイトルを直訳すると「来世」で、そのことに執着して物語がどうだったか考えてしまうと、この物語に登場する人物たちはみな共通して「過去のできごと、過去となってしまった人物たち」に捕われている存在なので、なかなか「来世」との結びつきが困難でした。死を身近に感じる出来事に遭遇した主要三人がメインのストーリーになるわけですが、それぞれ抱えている重みや種類は違う訳です。まず、マットデイモン演じる主人公は死者と会話ができてしまいます。つまり、過去となってしまった人々と今この瞬間に向き合える力を持った人間です。自分ではない過去を生きた人間の存在によって、前進する事ができなくなっているのです。また、少年は瓜二つの双子の兄弟を失った事で、二人で一人だった意識に捕われて前進する事ができなくなっています。そして、彼女は臨死を経験したことによって、死のあまりの身近さに取り憑かれ、それ以外のことが考えられなくなっているのです。三人に共通するのは、今を生きているのにまるで生きていないかのように先に進めない硬直感です。この構成が巧みではありますが、やっぱり当然のように三人はいずれ会う事が予想できますし(あえてそういう作りにしたのだと思いますが)、心待ちにし、どういう流れで三人が巡り会うのかを期待します。そして、紆余曲折あって会う。凄い運命的な偶然を大団円的な華やさで描く事なく、穏やかにさも当然といわんばかりの落ち着いた雰囲気で会うのです。そこで行われることは、それぞれがそれぞれのHEREAFTERと向き合うという行為です。つまり、この先を三人が歩み始めたその瞬間が描かれている訳です。「来世」で考えてしまうと、グラントリノで死んだイーストウッドの神的目線物語?あるいはそろそろお迎えを感じ取った彼の遺書?とか深みにはまってしまうのですが、「この後、この先」で考えるととてもスマートな物語構成であることが納得できます。だからこそラストで見えたあれが、過去ではなくこの後であることに納得がいき、また抑制された状況からの解放によるカタルシスに酔いしれることができたのだと思います。80歳を過ぎ、多くの別れと出会いを繰り返し、そしてまもなく必然的に訪れるそれの実感があるからこそできる作品なんだと思いました。ただ、実感として高めすぎた期待値からするとその大きな落差は否めないほどのシンプルな作品であることも確かです。 【ボビー】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-01-14 12:30:13) |
14.イーストウッドの、以前(ミスティックリバーとかミリオンダラーベイビーとか)のガツガツドスン系(?)の人間ドラマよりも、こういうサラっとしたタッチで描かれている作品のほうが、最近好きになってきた。俺はXメンを「特殊な才能をもった者たちの低レベルな戦い」というふうに観たのだけれど、こちらは「特殊な才能をもった者の普通の悩み」といった感じ。かといって決して悪いわけじゃなくて、むしろ親近感を覚えた。ラストの展開もバカバカしくて、「そう重く考えすぎるな。肩の力でも抜け童貞」と言われたかんじで良かった。東日本大震災を経験してしまった後ではちょっと辛いところもあるけれど、それでもこういう呑気な(?)フィナーレは良かったです。 【ゆうろう】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-12-21 12:00:03) (良:1票) |
13.《ネタバレ》 多くの人が指摘するように、この作品において来世はさほど重要なファクターではない。「何か人と違う」という点を持っていること、あるいは何か傷を持っていること、という誰にでも当てはまるポイントであるに過ぎない。全ての映像が安定しており、かつイーストウッド独特の暗さも見られるが、あまり「イーストウッド節」のようなものは感じられない、素直な映像になっている。とはいっても官能的な料理教室のシーンはこの映画の白眉だし、オープニングの津波映像も強烈だ。それぞればらばらに傷を持った登場人物たちが一箇所に集まり、それぞれの拠り所を見つけていくのは必然だとしても、その構成がやはりうまい。ラストシーン、マットデイモンの妄想はかなり実験的ではあるが、彼のイメージにおいて、手を握ったときにヒアアフター(来世)の映像が思い浮かんでいないところが重要だ。その前に彼は、彼女が本当に死後の世界を体験し、また辛い体験を抱えていることに気付き、それに惹きつけられている。二度目に遭うときの手のふれあいは、死後のイメージではなく、暖かい幸せであった。形容しがたいほどの心地よい幸せがあふれ出てくるラストシーンは感動的である。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-10-29 21:48:51) |
12.人間ドラマとして良かった。ショッキングなシーンでは今の日本の状況では涙なくしては観れませんが、スピリチュアルな展開の顛末で恋は盲目なのが意外で良かったのです。なんだか救われましたし、気持ちがほんわかしました。 【nazu】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-10-15 21:53:05) |
11.霊能者や宗教といった非科学的なものを語ったり信じている人を、私たちは無意識にどこか愚かな人間と決めつけて普段見向きもしないけれど、そういった世界が存在しないという証明はどこにもないわけで、私たちがやっていることはただの決めつけや偏見でしかないのかもしれない。 と・・そんな風に少し考えさせられました。 クリントイーストウッドのような、批判的に見られることの少ない監督が、批判的に見られることの多い題材を肯定的な表現で描いているところに何か妙な面白さを感じますね。正直こういったものを題材に選ぶイメージがなかったので、改めてイーストウッドの底の深さのようなものを感じ、最後まで楽しく観れました。この人はいくつになっても挑戦し続けることのできる人なんですね。 ラストシーンは解釈が難しく、釈然としないところがありますが、イーストウッドファンなら満足できる作品に仕上がっていると思います。 【ばかぽん】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-10-10 06:29:45) |
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10.《ネタバレ》 主人公は死んだ人間と交信ができる。本当にできるのか。冒頭に兄の紹介でやってきた男は第三者の知るはずのない情報を理由に本物だと確信する。つまり本当に交信ができるのだ。この映画のヒロインのように登場した料理教室の女はそれが本物であるがゆえに唐突にヒロインでいることをやめる。その力は主人公を苦しめる。兄を亡くした少年の手をとり死者と交信する。たしかに交信している。一度終わったかと思ったら、そのときの少年の寂しげな顔を見たあとに「まだ何か言ってる」と交信の続きが語られる。ここは本当に交信が成されているのだろうか。主人公の機転で少年を立ち直らせるために話を作ってるってことはないだろうか。何が言いたいのかというと、その力を信じられない人に対してその力を使う場合は過去にあった秘密の暴露をしなくてはならない。一方、端からその力を信じる人にはその必要がない。それが本当なのか嘘なのかはどうでもいい。本当を前提としているから証明がいらない。結果、過去を語らず、未来を語ることができる。「信頼」を前提とした対人関係が示されているのだ。「死後」を共感できる人との出会いは「信頼」から入る対人関係の成立の可能性を意味する。つまり運命の人(の可能性)。よって主人公ははじめて明るい未来へと目を向けるのだ。そのことをあまりにストレートに見せてしまうラストシーンに呆気にとられながら、その強烈な幸福感に泣いた。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-04-25 17:07:43) (良:4票) |
9.《ネタバレ》 3つの異なるストーリーが最後に1つになる構成といい絶望の中から最後は希望を見出すストーリー展開といい、取り立てて新しい所は見当たらない。にも拘らずこの静かな感動は何故だろう。 死後の世界というものを前面に押し出し陳腐なファンタジーやSFにすることなく、あくまで一つのピースとして使用することにより、一般的とは言い難い内容を現実的なストーリーの中に実に見事に織り込んでいる。相変わらず派手な演出や音楽は一切ないが、3人の主人公の心情が染み入るように伝わってくる。ラストの握手だけで未来への希望を表現するなど秀逸極まりない。 久しぶりに心温まる映画を観せていただきました。 【ふじも】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-03-15 17:56:23) (良:1票) |
8.これはイーストウッド作品としては物凄く好みが分かれる作品のひとつでしょうね。あたしは物凄く面白いと思いました。一歩間違えば完全にファンタジーというだけの映画になり兼ねないのだけど、この映画では、実はファンタジー要素というのは、映画の肝となる話を構成するためのメソッドとしてしか扱っていないというのが秀逸だと思います。この映画を男と女の出会いの映画と観ている人が多いようですが、あたしは少し違うように見えました。あたしには3人の主人公達が安息の場所を求める話だと思った訳です。この3人の出会いこそが大事な話で、そして出会うことで彼らが失ってしまった何かを互いに埋めていくという過程を描いたのだろうな、という気がします。また、出てくるのはアメリカ人、イギリス人、フランス人なんだけど、思考的には日本人っぽさがあるような気がしたのも不思議な感じがしますが、なるほど、全体を見た感じというのは黒澤明の叙情的な映像表現のそれに近いのかな、という感じがします。 イーストウッドの映画としては、非常に難解な部類の映画ではありますが、イーストウッド作品全体から見れば、非常にイーストウッドらしい作品のひとつでしょうね。 【奥州亭三景】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-03-09 17:34:45) (良:1票) |
7.《ネタバレ》 誰でも一度は「死んだらどうなる?」「死後の世界(天国や地獄、冥土みたいなもの)ってあるの?」とか考えたことあるよね?ってそこから作られたようなお話なので、入りやすいテーマである。でも普通の人々は忙しい日常生活に追われて、ヒアアフターのことなんて考える余裕は無い。そこでこの三都市で暮らす三人、である。ある事をきっかけにヒアアフターを考え始めた二人と、考えまいとして工場で普通に働き、料理教室に通ったりして普通に生活しようとする一人。この三人が出会ったらどんな化学反応が起こるのだろう、と見進めていくと。ヒアアフターを考えない普通の日常の中に、たまにご先祖様や逝ってしまった家族のことを想う時間があったら、その瞬間こそが来世と繋がっている事実であり、呪いでも何でもない、普通の事だよ、という優しいラスト。これまた監督の優しさが滲み出た瞬間を目撃した。 【ちゃか】さん [映画館(吹替)] 8点(2011-03-04 18:29:14) |
6.《ネタバレ》 自分にとっては『ミスティック・リバー』や『ミリオンダラー・ベイビー』で大嫌いになってしまったイーストウッド。スピルバーグにも長くシラケさせられっぱなし。そんなわけで本当は『英国王のスピーチ』を観たかったのですが、残念なことに僕の街では公開されず・・・それで代わりに観たのが本作。少なくとも今回の作品は、バカで暴力的な人間が健気な人間をダメにしておしまいという気分悪さだけは味わわずに済むと判断してのことでした。で、観て良かったです! 劇場に行く前にここのレビューを少し拝見していたので、物語の収束に対する肩すかしは覚悟していましたが、その覚悟があったおかげか「最近の映画群の中では上々の出来!」と感じました。先にレビューを見ていなかったら「何これで終わり???」と思ったかもしれません。でも、マット・デイモンが躊躇なく普通に握手できる女性と巡り会えたという安息のラストはとても心地よい印象を残しました。「死後の世界」のことに意識を向けすぎると、肩すかしなラストかもしれませんが、「普通の人には理解してもらいようのない特別な体験や事情を持つ者の物語」という見方をすると、「やっと理解し合ったり分かち合ったりできる相手が見つかった!」という話の収束は最適なエンディングと思えます。さんざんニセモノ霊媒師を渡り歩いたにもかかわらず諦めなかった少年も、本物にたどり着いて願いを果たすし、死んでしまった双子の兄ちゃんは死後の世界を「スゲぇ」なんて言って楽しんでるようだし、母は薬物依存から立ち直ろうとしてるし、立ち直れないとしても少なくとも息子を愛していることは確か。だから少年もひとりぼっちではなく心の拠り所があります。そんな少年が、マット・デイモンに返したお礼というのも良いです。一緒に観てずっと泣いてた妻が「マット・デイモンのお兄ちゃんだけは報われなかったわね」と言うので「金儲けばかり考えてるんだもん」と笑い返しながらも、マット・デイモンは兄が言うようにその力を「人助けのために」もう一度使うようになれるかもしれないと、そんな希望さえ感じました。「情けは他人の為ならず(廻り廻って自分に返ってくる)」を少年が見せてくれたんですから。簡単には他人に解ってもらえない何かを孤独に引きずっている人にとって「もう一度前に歩みだしてみようかな」と思える気持ちをくれる映画ではないでしょうか。We are not alone 【だみお】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-03-02 03:24:05) |
5.《ネタバレ》 兄には「人助け」と言うが主人公(マットデイモン)は自分の能力を「呪われている」と思っている。料理教室での彼女は次からの教室には来なかった、やはり今回も人を助けることは出来なかった(と思い込んでいる)だから呪われていると。 双子の少年に出会い「ジェイソンはどこへ行くの?」という問いに自分の能力とまともに向かい合うことをしなかった主人公には、その問いには答えることができなかったが、そこから導かれるように臨死体験者との出会いで自らその呪いの呪縛を開放してゆく、、かも。 これマットデイモンの「みにくいアヒルの子」でしょうかね、ある意味霊能力はあまり重要じゃないですね、でもとても引き込まれた(私が波に飲み込まているようだった)。 そろそろ「イーストウッドにハズレなし」って言っていいかな。 【かのっさ】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-02-26 13:52:52) |
4.《ネタバレ》 冒頭の津波シーンは、さすがアンブリン・エンターテイメント。リアルな津波シーンにより、一気に映画の世界へと引き込まれます。(最近流行のド派手なCGに比べると地味ですが、映像的にはかなり高度な設計を行っており、CG臭さを微塵も感じさせないところに「凄さ」があります)▼秀逸だったのはシナリオ。ストーリー進行の3分の2までは、全くリンクしない3人の人生。残り3分の1で、一気に集束して全てが「真の解決」へと向かう。▼イーストウッド監督の素晴らしさって、映画を見終わった後に残る「気持ち」なんですよね(私は勝手に【残照】と呼んでいます)。なんとも言えない、落ち着いた良い気分になれました。もし、ジャンル分けするなら、ヒーリング映画ってジャンルかも知れません。▼死後の世界とか、霊能力って言葉にアレルギーがない方にはオススメの佳作です。 ▼追記:ある意味、ひじょうにリアルな描き方をしています。この意味、わかる方にはわかるでしょう。 【伊達邦彦】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-02-26 02:00:47) |
3.《ネタバレ》 "死後の世界"というものに触れた者、つながる者、真剣にその存在を願う者。それぞれ3つのベクトルを持ちながら話は展開していきます。予告編や実際の映画を観ても、一見これは死後の世界を中心として描かれた話のように見えますが(実際、双子クンのストーリーはそうなのかもしれない)、これは"死後の世界"をスパイスにした恋愛モノだと感じます。作中、ジョージ(=マット・デイモンさん)に感情移入していた私には彼の恋愛の難しさや、相手を信じて真実を教えても相手を気味悪がらせたり傷つけてしまうような自分の能力に嫌悪感を覚えて、それに苦しむ彼の苦悩がひしひしと伝わってきました。せっかく好きな人と出会っても本当の自分を出すこともなかなか出来ず、それだけに"死後の世界"ありきで出会えたマリーとの関係は、ジョージには願ってもないものだっただろうしとても祝福してあげたくなりました。そこらのかるーいノリの恋愛映画よりよほど恋愛映画として楽しめました☆ ただ個人的にはマリーの周りの心配を無視するような態度はあまり好感を持てませんでした。腫れ物に触るようにされるのが嫌だったのでしょうが、受けた仕事を要求どおりに仕上げず、ただただ周りの無理解を嘆く彼女のやりかたにはちょっと・・・。最初の彼氏もかわいそうだと思う。 料理教室の彼女とか、マリーの元彼氏とか、物語上浮かばれないキャラクターたちの扱いが個人的に可哀相になりますが、まあ恋愛にも勝者がいれば敗者がいるんでしょうね。 オカルトものだと思ってあまり期待していなかった映画ですが、人にもオススメできる一品でした。 【TANTO】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-02-22 00:36:15) |
2.作中、霊能力者の男は何人かの死者と交信した。交信を求める人はその大切な人の死を受け入れられずに引きずっている人々だが、対話に応じた死者は皆、こちら側に残っている者に前向きに生きることを願っている。特に霊能力者の男を介し、死んだ双子の兄が弟に語りかける場面は感動的でした。「俺を引きずるな。もう助けてやらないぞ。俺の帽子を脱げ」、と。そして弟は最後はずっと被ったままだった兄の帽子を脱いでいた。本作に登場する3人ともそれぞれの事情で死と向き合いながらも、最後は迷いながらも前を向いて歩き出している。ファンタジー的題材でありながらもファンタジー的描写は抑えられ、死後の世界や死者の意識は感じるもののその姿はハッキリとは見せず、あくまでも描かれるのはそれぞれに死を意識し迷い苦しみながらも再び前を向いて現実的に今を生きていこうとする人々だ。イーストウッド的だとも思う。生きているうちには大切な人を亡くすこともあるだろうし、死を意識する事もあるだろうが、結局はそれを乗り越え前を向いて生きていかなければならないんだ。ラストの3人の姿はそんなことを感じさせてくれました。 【とらや】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-02-21 23:22:17) |
1.《ネタバレ》 ロンドン・パリ・サンフランシスコにいる三人を結ぶ「死」という共通点。 最初は別々に進んでいた物語が、徐々に近づいて絡まっていく。 十万人以上の被害を出した2004年のスマトラ沖地震や、2005年ロンドンでの地下鉄爆破事故など、実際にあった出来事もうまく脚本に取り入れていて興味深かった。 クリント・イーストウッドますます健在。 【かずろう】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-02-19 17:17:50) |